“しょうじん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ショウジン
語句割合
精進57.1%
小人20.4%
生身6.1%
正真3.1%
焼燼3.1%
聖尋2.0%
匠人1.0%
小仁1.0%
成心1.0%
正身1.0%
消尽1.0%
消燼1.0%
燃尽1.0%
銷尽1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さもしい話だが、当時私達は二十五円の月給を目標として学問に精進しょうじんしていた。今に二十五円取れると思うと、そこに安心立命あんしんりつめいがあった。
首席と末席 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
小人しょうじんから罵詈ばりされるとき、罵詈それ自身は別に痛痒つうようを感ぜぬが、その小人しょうじんの面前に起臥きがしなければならぬとすれば、誰しも不愉快だろう。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
おもうに、因縁の真理に徹し、般若はんにゃの空を、真に味わい得た人こそ、まさしくそれは中道を歩む人です。げに生身しょうじんきた観音さまは、かかる人々のうちから誕生するのです。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
すでに愁歎と事がきまればいくらか愁歎に区域が出来るが、まだ正真しょうじんの愁歎が立ち起らぬその前に、今にそれが起るだろうと想像するほどいやに胸ぐるしいものはない。
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
けれどもうそこには叫喚の声もなく、人影もなくなっている、ただ何ものも焼燼しょうじんする大紅蓮の舞躍があるばかりだ。御方はぜひなく、裏手の石垣から小舟に降りて大川へ逃げのびた。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
後醍醐ご自身か、藤房か、聖尋しょうじんか。——ともあれ、その朝のことは、全山の将士にもすぐひろまった。そして
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
老人はいつの間にやら、青玉せいぎょくの菓子皿を出した。大きなかたまりを、かくまで薄く、かくまで規則正しく、りぬいた匠人しょうじん手際てぎわは驚ろくべきものと思う。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
もしこの硯について人の眼をそばだつべき特異の点があるとすれば、その表面にあらわれたる匠人しょうじんこくである。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
大体その道理が分らぬ。婦人のじんというのはその事だ。いわゆる小仁しょうじんを知って大仁たいじんを知らぬ者の言だ。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
わしがこれを言うのは人間の心ほど成心しょうじんを去って素直になりにくいものはない事をよく知っているからじゃ。素直な心になってくれ。ものごとを信ずる明るいこころになってくれ。
出家とその弟子 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
ささやかな安居あんごの地を求めて、そこへ飛花落葉を積み重ね、正身しょうじんの座を構えると共に、心神をすまして音なしの音を聞かんとすることが、この法師の早天暁の欠かさぬつとめ
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
塵心じんしん 消尽しょうじんして 些子さしも無し
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
いわんや封建社会の活火は、自家の築きしかまどにおいて、ようや消燼しょうじんして、今や僅かに半温半冷の死灰しかいとどめんとす。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
そしてそうする事によって、葉子自身が結局自己を銷尽しょうじんして倉地の興味から離れつつある事には気づかなかったのだ。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)