“大仁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおひと68.8%
おほひと18.8%
たいじん6.3%
だいにん6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大仁おおひと行きの馬車は家々の客を運んでゆく。赤とんぼが乱れ飛んで、冷たい秋の風は馬のたてがみを吹き、人の袂を吹いている。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
汽車は大仁おほひとへ着いた。修善寺通ひの馬車はそこに旅人を待受けて居た。停車場を出ると、吾儕われ/\四人は直に馬車屋に附纏はれた。
伊豆の旅 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
大体その道理が分らぬ。婦人のじんというのはその事だ。いわゆる小仁しょうじんを知って大仁たいじんを知らぬ者の言だ。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
その臣従をよみし、鳥の功を賞して、この詔とともに大仁だいにんの位を賜わり、また近江おうみ国坂田郡の水田二十町を下された。鳥はその田を私せず、天皇のために更に金剛寺を建立したと伝えられている。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)