“しやも”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シヤモ
語句割合
軍鶏42.9%
軍鷄28.6%
鬪鷄4.8%
和人4.8%
和子4.8%
好闘鶏4.8%
暹羅鶏4.8%
4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕等は回向院ゑかうゐんの表門を出、これもバラツクになつた坊主ばうず軍鶏しやもを見ながら、ひとの橋へ歩いて行つた。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
この軍鷄しやもきほへる見れば頸毛くびげさへ逆羽さかばはららげり風に立つ軍鷄しやも
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
さういふ人達ひとたちきて鬪鷄しやもをむしりまして、まへまはして面白おもしろがつたものです。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
これはおきやくさまの御馳走ごちそうですから仕方しかたいとおもひましたが、近所きんじよのおいへでは、鬪鷄しやもにはとり締殺しめころしてふといふことをよくやりました。むらには隨分ずゐぶん惡戲いたづらきな人達ひとたちがありました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
おんこ彫るおぢのアイヌがあぐらゐをい寄り見て立つさぶし和人しやも
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
和子しやもの子の愛奴あいぬに悪口いひければ毒矢ぶしや木ひくぞとわらひけるかな
小熊秀雄全集-01:短歌集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
のろり/\と充分したゝか清めて碁盤肌にでも削らうかと僻味ひがみを云つた事もありました、第一彼奴は交際つきあひ知らずで女郎買ぢよろかひ一度一所にせず、好闘鶏しやも鍋つゝき合つた事も無い唐偏朴、何時か大師へ一同みんなが行く時も
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
それの年榛軒は藩主の賞を受けて帰るとき、途に鳥屋の前をよぎつた。たま/\鳥屋の男の暹羅鶏しやもの頸を捩らうとしてゐるのを見て榛軒はそれを抑止し、受くる所の金を与へ、鶏を抱いて帰つた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
驚喜の余り身を支へ得ざる遊佐の片手はしやもはちの中にすつぱと落入り、乗出す膝頭ひざがしら銚子ちようし薙倒なぎたふして
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)