“さんけい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
参詣90.3%
參詣4.8%
繖形1.2%
三径0.6%
山形0.6%
山谿0.6%
山逕0.6%
惨刑0.6%
棧径0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女房のおよねうちを閉め切って、子守女こもりのお千代に当歳の女のを負わせた三人連れで、村から一里ばかりあるH町の八幡宮に参詣さんけいした。
いなか、の、じけん (新字新仮名) / 夢野久作(著)
參詣さんけい老若男女らうにやくなんによは、ぞろ/\と、るやうに松並木まつなみきみち往來わうらいして、ふくろはひつたあめや、かみこしらへたはたのやうなものが、子供こどもにも大人おとなにもあつた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
私はその頃盛んに山に草採りに行ったが、かす谷という所で面白い繖形さんけい科の植物が水際にあるのを見付けて零余子むかごが茎へ出ていたので、それを採って帰り、「むかごにんじん」であることを知った。
三径さんけい十歩じっぽに尽きてたでの花
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
私達が昨日さくじつ見て来た地獄は旧火山である西雲仙中央火山丘の一つが、その後絶えず繰返くりかえされた爆発のため山形さんけいを失い、現在の地獄盆地を現出したものにほかならないと、地質学者は説く。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)
左手の山谿さんけいの間には、遠く相模川の川面がおりおり鏡のように光って見える時、山巒さんらんを分けて行く駕籠は、以前のように桐油とうゆを張った山駕籠ではなく、普通に見る四ツ手駕籠。
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
山逕さんけい磽确ぎょうかく、以前こそあれ、人通りのない坂は寸裂ずたずた、裂目に草生い、割目にすすきの丈伸びたれば、へびきぬけて足許あしもとは狭まって、その二人のわきを通る……肩は、一人と擦れ擦れになったのである。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いかに逆徒ぎゃくと遺族いぞくとはいえ、卑劣ひれつな武人への見せしめのためとはいえ、それは余りに厳しい惨刑さんけいであったようだ。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
万相渓で駕籠を捨て、いよいよ万物相(岩山の群落の総称)への棧径さんけいへかかった。目指すところは天仙台と、天女の化粧壺である。
淡紫裳 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)