“きょうこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
恐慌23.7%
恐惶15.3%
兇行13.6%
向後10.2%
強硬8.5%
峡口5.1%
嬌喉3.4%
強項3.4%
矜高3.4%
胸腔3.4%
驚惶3.4%
嚮後1.7%
喬公1.7%
強梗1.7%
強行1.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
経済地の恐慌きょうこうは、不景気よりも何よりも戦争の跫音あしおとだった。——足弱の避難につづいて、堺の財貨は、日々、堺の外へ搬出はんしゅつされて行った。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
十人まで首にされて愈々恐慌きょうこうきたした残りの番士たちは、この上は源助町にたよって身を守るよりほか仕方がない。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
良心にわれて恐惶きょうこうせる盗人は、発覚を予防すべき用意にいとまあらざりき。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
すなわち外人の恐惶きょうこうもよおしたる所以ゆえんにして、彼等の利害上、内乱ないらん干渉かんしょうしてますますその騒動を大ならしむるがごときおもいもらず
そして、騒ぎになろうとするところで、闇黒あんこくにまぎれて静かに立ち去ったのだろうが、現場はバアナア街社会党支部の窓の直下で、兇行きょうこう時刻には、支部には三、四十人の党員が集っていたにもかかわらず、だれ一人物音を聞いた者はなかった。
女肉を料理する男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
「つまり奥さんと同じ様に、兇行きょうこうの目撃者なんですがな。——いや、それにいて若し貴方がなんでしたなら、その男を呼んであげましょう。……もう、一応の取調べはすんだのだから、直ぐ近くの畑で仕事をしているに違いない」
花束の虫 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
匡衡よりも多分器量の上だったに疑い無い右衛門に責められては、相手が上手うわてだったからかなわない、一応は降参して、向後きょうこう然様さようなところへはまいりませぬと謝罪して済んだが、そこには又あやしきは男女の縁で、焼木杭やけぼっくいは火の着くことはやく、また匡衡はそこへ通い出した。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
うしてくれゝば己へのい意見だから、向後きょうこうふっつりもう賭博ばくちのばの字も断って、元々通り仕事を稼いで、じきに汝の身受をに来るから
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
と正三君はいつになく強硬きょうこうに出た。
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
義昭よしあきとしては、将軍家という司権者の立場から、自分の諸政にたいする信長の意見書などに、耳をかす気もなかった。けれどただ十七ヵ条のうち二箇条だけは、強硬きょうこうに迫られると、困る問題だった。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「さては、うしろへ出たか」と、あわてて引っ返して、途中の有名な嶮路けんろ陳倉峡口きょうこう洞門どうもんまで来ると、上から大岩石が落ちてきて、彼の部下、彼の馬、みなくじきつぶされた。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして彼自身も、後へ戻って、谷道の峡口きょうこうを出ようとすると、突如、天地を鳴り轟かせて、巨岩大木が頭上へ降ってきた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
懇親といえば懇親あえて益する所はなく、いっそ窮屈極まるものと思って居たが、「あらあたしのではお厭なの」、嬌喉きょうこう玉を転ばすが如きこの妙音が、たちまち小歌という大知己を得させたので、秋元の我部屋へ帰ってからも
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
彼が強項きょうこう不屈なる、実にかくの如きものなり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
「——延は矜高きょうこう。儀は狷介けんかい
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その時、老人は左右の手を、物でもすくうように円く曲げ、ドップリと胸腔きょうこうへ差し込んだが、ひじの付け根から爪の先まで、唐紅からくれないに血に染めて、それを再び引き出した時には、軟いドロドロした変な物を、てのひら一杯に捧げて持っていた。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
やくそくしてむかえられる日を待っている女の家では驚惶きょうこうして吾も吾もと女を夫の家へ送った。
竇氏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「おいでなさいまし。お駕籠屋さんとお見うけしましたが、景気をつけに来てくださいましてありがとうございます。……酒はなだ都菊みやこぎく産地もと仕入れでございますから量はたっぷりいたします。なにとぞ嚮後きょうこうごひいきに、へい」
「予もことしは五十四歳になる。連年戦陣、連年制覇。わがもいつか尨大ぼうだいになったが、この身もいつか五十四れい。髪にも時々霜を見る年になったよ。だが諸君、笑ってくれるな。呉に討入るときには、予にも一つの楽しみがある。それはそのむかし予と交わりのあった喬公きょうこうの二じょうを見ることだ」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ユトランドの荒地は今やこの強梗きょうこうなる樹木をさえ養うに足るの養分をのこしませんでした。
それから太陽が一番高くなる正午に近くまでの約四時間を、三人は強行きょうこうして逃げた。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)