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恐惶
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きょうこう
ふりがな文庫
“
恐惶
(
きょうこう
)” の例文
その
恐惶
(
きょうこう
)
の最中に司教がそこへやって行った。巡回をしていたのである。シャストラルで、村長は彼を訪れてきて途を引き返すように勧めた。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
ジャックリーヌは
恐惶
(
きょうこう
)
の日々を送った。叔母に会うと多少安心した。仕合わせにもマルトはあまり苦しんではいなかった。
ジャン・クリストフ:10 第八巻 女友達
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
……為に、県下の騒乱ひとかたならず、すみやかに二次の官軍と良将を御派遣あって、治安のため
焦眉
(
しょうび
)
の御指導を給りたく……
云々
(
しかじか
)
。
恐惶
(
きょうこう
)
謹言。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その地方に大
恐惶
(
きょうこう
)
をきたし、毒団子を
撒布
(
さんぷ
)
するやら、鼠の伝染病の黴菌をまくやら、非常な騒ぎをした。
動物の私有財産
(新字新仮名)
/
丘浅次郎
(著)
横浜の貿易に非常の
影響
(
えいきょう
)
を
蒙
(
こうむ
)
らざるを得ず、すなわち外人の
恐惶
(
きょうこう
)
を
催
(
もよお
)
したる
所以
(
ゆえん
)
にして、彼等の利害上、
内乱
(
ないらん
)
に
干渉
(
かんしょう
)
してますますその騒動を大ならしむるがごとき
思
(
おも
)
いも
寄
(
よ
)
らず
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
▼ もっと見る
弟子達の
困憊
(
こんぱい
)
と
恐惶
(
きょうこう
)
との間に在って孔子は独り気力少しも
衰
(
おとろ
)
えず、平生通り絃歌して
輟
(
や
)
まない。従者等の
疲憊
(
ひはい
)
を見るに見かねた子路が、いささか色を
作
(
な
)
して、絃歌する孔子の
側
(
そば
)
に行った。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
萩之進のほうは覚えのあることだから、大いに
恐惶
(
きょうこう
)
して、なんとか乞食の相をはらいたいと思い、いまの故事に
倣
(
なら
)
って、千人悲願を思い立ち、そこで書きのこした
一筆
(
いっぴつ
)
が『すさきの浜』……
顎十郎捕物帳:10 野伏大名
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
良心に
逐
(
お
)
われて
恐惶
(
きょうこう
)
せる盗人は、発覚を予防すべき用意に
遑
(
いとま
)
あらざりき。渠が塀ぎわに
徘徊
(
はいかい
)
せしとき、
手水口
(
ちょうずぐち
)
を
啓
(
ひら
)
きて、家内の
一個
(
ひとり
)
は早くすでに白糸の姿を認めしに、渠は
鈍
(
おそ
)
くも知らざりけり。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
尊大人
(
そんたいじん
)
様、大
孺人
(
じゅじん
)
様を初め御満堂よろしく御
超歳
(
ちょうさい
)
大賀
奉
(
たてまつ
)
り候。獄中も一夜明け候えば春めき申し候。別紙二、
書初
(
かきぞめ
)
、蕪詞、御笑正
希
(
ねが
)
い奉り候。
先
(
まず
)
は
新禧
(
しんき
)
拝賀のためかくの如くに御坐候。
恐惶
(
きょうこう
)
謹言。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
右のごとく長州の
騒動
(
そうどう
)
に対して
痛痒
(
つうよう
)
相
(
あい
)
関
(
かん
)
せざりしに反し、官軍の東下に
引続
(
ひきつづ
)
き奥羽の
戦争
(
せんそう
)
に付き横浜外人中に一方ならぬ
恐惶
(
きょうこう
)
を起したるその
次第
(
しだい
)
は、中国辺にいかなる
騒乱
(
そうらん
)
あるも
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
恐
常用漢字
中学
部首:⼼
10画
惶
漢検1級
部首:⼼
12画
“恐惶”で始まる語句
恐惶謹言
恐惶頓首