“かねぐら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
金蔵63.6%
金庫36.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もし彫刻を命ぜられることになったら、費用は金蔵かねぐらから渡されるであろう。書籍はとくと取調べ、かつ刻本売下うりさげ代金を以て費用を返納すべき積年賦せきねんぷをも取調べるようにということであった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
呂宋助左衛門るそんすけざえもん手代てだいだったのも、備前宰相びぜんさいしょう伽羅きゃらを切ったのも、利休居士りきゅうこじの友だちになったのも、沙室屋しゃむろや珊瑚樹さんごじゅかたったのも、伏見の城の金蔵かねぐらを破ったのも、八人の参河侍みかわざむらいを斬り倒したのも
報恩記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
聞て彦兵衞大いに後悔こうくわいなし道理だうりこそ佐竹家の敗軍はいぐん心にかなはず仕方こそ有るべしと夫より本屋を尋ね天安記てんあんきいへる書物を借出かりいだし隱居の方へ行て咄をするに一向機嫌のなほらぬ樣子なれば彦兵衞も金庫かねぐら
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いとなむがうへれは本家ほんけとてもちひもおもかるべくわれとて信用しんよううすきならねど彼方かなた七分しちぶえきあるときこゝにはわづかに三分さんぶのみいへ繁榮はんえい長久ちやうきうさく松澤まつざはきにしかずつはむすめ容色きりやうすぐれたればこれとてもまたひとつの金庫かねぐら芳之助よしのすけとのえにしえなばとほちやうかど地面ぢめん持參ぢさんむこもなきにはあらじ一擧兩得いつきよりやうとくとはこれなんめりとおもこゝろ
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)