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しゃれこうべ
ふりがな文庫
“
髑髏
(
しゃれこうべ
)” の例文
「なあに、
髑髏
(
しゃれこうべ
)
でごぜえますよ。——誰か木の上に自分の頭を置いて行ったんで、
鴉
(
からす
)
がその肉をみんなくらってしまったんでがす」
黄金虫
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
黒襟かけた白の紋つき、その紋は、大きく
髑髏
(
しゃれこうべ
)
を染めて……下には、相変わらず女ものの派手な
長襦袢
(
ながじゅばん
)
が、痩せた
脛
(
すね
)
にからまっている。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「山の中から掘りだされた
髑髏
(
しゃれこうべ
)
に肉をつけたのです。富三君は違うようですから、誰の顔か判断してください」
頭蓋骨の秘密
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
店
一杯
(
いっぱい
)
に
雛壇
(
ひなだん
)
のやうな台を置いて、
最
(
いと
)
ど薄暗いのに、
三方
(
さんぽう
)
を
黒布
(
くろぬの
)
で
張廻
(
はりまわ
)
した、壇の
附元
(
つけもと
)
に、
流星
(
ながれぼし
)
の
髑髏
(
しゃれこうべ
)
、
乾
(
ひから
)
びた
蛾
(
ひとりむし
)
に似たものを、点々並べたのは
的
(
まと
)
である。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
承和といえばまだ政治もそう
紊
(
みだ
)
れぬ古い時代でありましたが、その九年に京都の鴨河原や島田に転がっていた
髑髏
(
しゃれこうべ
)
の数が、五千六百余頭もあったというほどです。
融和問題に関する歴史的考察
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
▼ もっと見る
坊主はそのまま身震いすると、
髑髏
(
しゃれこうべ
)
のように肉を震い落さんばかりに、慄いあがって怒った。——だが、まだ息の根はとまらない二人を、そのまま墓場へ持ってゆく訳には行かなかった。
放浪の宿
(新字新仮名)
/
里村欣三
(著)
そこは荒れ果てた浜で、
髑髏
(
しゃれこうべ
)
のような石ばかりが
其処
(
そこ
)
にも
此処
(
ここ
)
にもころがっておりました。破船の板や丸太や縄切れや、ブリキが岩の間に落ち散り、
磯巾着
(
いそぎんちゃく
)
が取りついているのでござります。
レモンの花の咲く丘へ
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
と、さすがの将監もこの
髑髏
(
しゃれこうべ
)
をみると、おもわず悲憤の涙にむせびました。
亡霊怪猫屋敷
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
露ぬるる
髑髏
(
しゃれこうべ
)
の丘よ
新世紀への伴奏
(新字新仮名)
/
今野大力
(著)
右の袖は、肩さきからブランとたれさがって、白衣に大きく染めぬいたのは、黒地に白で、
髑髏
(
しゃれこうべ
)
の紋……まことに、この世のものとも思えない立姿。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
恁
(
こ
)
う
仰々
(
ぎょうぎょう
)
しく
言出
(
いいだ
)
すと、
仇
(
かたき
)
の
髑髏
(
しゃれこうべ
)
か、毒薬の
瓶
(
びん
)
か、と驚かれよう、
真個
(
まったく
)
の事を言ひませう、さしたる儀でない、
紫
(
むらさき
)
の
切
(
きれ
)
を掛けたなりで、一
尺
(
しゃく
)
三
寸
(
ずん
)
、
一口
(
ひとふり
)
の
白鞘
(
しらさや
)
ものの刀がある。
印度更紗
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「紙に
髑髏
(
しゃれこうべ
)
が書いてあります」
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
溝のごとく深い一線の刀痕——
黒襟
(
くろえり
)
かけた白着に、大きく
髑髏
(
しゃれこうべ
)
の紋を染めて、下には女物の派手な
長襦袢
(
ながじゅばん
)
が、
竹
(
たけ
)
ン
棒
(
ぼう
)
みたいなやせ
脛
(
すね
)
にからまっている。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
あの妾が、われわれの並んで店へ立ったのに対して、「あ、本屋とござい。」と言って見ろ、「知ってるよ。」といって
喧嘩
(
けんか
)
になりか、嘘にもしろ。」とその
髑髏
(
しゃれこうべ
)
を指で
弾
(
はじ
)
く。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
(
主
(
ぬし
)
あるものですが、)とでも
囁
(
ささや
)
いて居るやうで、
頼母
(
たのも
)
しいにつけても、
髑髏
(
しゃれこうべ
)
の形をした
石塊
(
いしころ
)
でもないか、今にも馬の
顔
(
つら
)
が出はしないかと、宝の
蔓
(
つる
)
でも
手繰
(
たぐ
)
る気で、
茅萱
(
ちがや
)
の中の
細路
(
ほそみち
)
を
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
貸本屋へしけ込むのは、道士
逸人
(
いつじん
)
、どれも
膏切
(
あぶらぎ
)
った
髑髏
(
しゃれこうべ
)
と、
竹如意
(
ちくにょい
)
なんだよ——「ちとお慰みにごらん遊ばせ。」——などとお時の声色をそのまま、手や肩へ貸本ぐるみしなだれかかる。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“髑髏”の意味
《名詞》
髑 髏(どくろ, されこうべ, しゃれこうべ, しゃりこうべ)
風雨にさらされるなどで白骨化した頭蓋骨。主に人間のもの。
(出典:Wiktionary)
“髑髏”の解説
髑髏(どくろ、されこうべ、しゃれこうべ、しゃりこうべ、en: Skull)は白骨化したヒトの頭部の頭蓋骨を指す名称である。「されこうべ」(しゃれこうべ)は「晒され頭(こうべ)」の意味。一般に死の象徴とされる。
(出典:Wikipedia)
髑
漢検1級
部首:⾻
23画
髏
漢検1級
部首:⾻
21画
“髑髏”で始まる語句
髑髏洞
髑髏島
髑髏魚
髑髏人
髑髏杯
髑髏盃
髑髏舞