-
トップ
>
-
養蠶
>
-
やうさん
南では
養蠶の
結果が
好かつたのと
少しばかり
餘つた
桑が
意外な
相場で
飛んだのとで、一
圓ばかりの
酒を
奮發したのであつた。
さうして
養蠶の
忙しい四
月の
末か五
月の
初迄に、それを
悉皆金に
換へて、
又富士の
北影の
燒石許ころがつてゐる
小村へ
歸つて
行くのださうである。
一
日又一
日、
彼は
稼ぎに
稼ぎ、
百姓は
勿論、
炭も
燒ば、
材木も
切り
出す、
養蠶もやり、
地木綿も
織らし、
凡そ
農家の
力で
出來ることなら、
何でも
手當次第、そして
一生懸命にやりました。
南の
家では
少しばかり
養蠶をしたので
百姓の
仕事が
凡て
手後れに
成つたのであつた。
村落の
大抵が
田植を
畢り
掛けたので
慌てゝ
大勢の
手を
傭うた。