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飛散
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とびち
ふりがな文庫
“
飛散
(
とびち
)” の例文
竹構
(
たけがまえ
)
の中は殊更に、吹込む雪の上を無惨に
飛散
(
とびち
)
る
雞
(
とり
)
の羽ばかりが、一点二点、真赤な血の
滴
(
したた
)
りさえ認められた。
狐
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
氷山
(
へうざん
)
碎
(
くだ
)
けて
玉
(
たま
)
と
飛散
(
とびち
)
る
如
(
ごと
)
く、すでに
度
(
ど
)
を
失
(
うしな
)
つて、
四途路筋斗
(
しどろもどろ
)
の
海賊船
(
かいぞくせん
)
に、
命中
(
あた
)
るも/\、
本艦々尾
(
ほんかんかんび
)
の八
吋
(
インチ
)
速射砲
(
そくしやほう
)
は、
忽
(
たちま
)
ち
一隻
(
いつせき
)
を
撃沈
(
げきちん
)
し、
同時
(
どうじ
)
に
打出
(
うちだ
)
す十二
珊
(
サンチ
)
砲
(
ほう
)
の
榴彈
(
りうだん
)
は
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
あの声あの飛び方の
奇抜
(
きばつ
)
なるは別として、その羽毛の彩色に至っては、確かに
等倫
(
とうりん
)
を絶している。これは疑う所もなく熱帯樹林の天然から、小さき一断片の
飛散
(
とびち
)
ってここにあるものである。
野草雑記・野鳥雑記:02 野鳥雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
おお沢山な
赤蜻蛉
(
あかとんぼ
)
じゃ、このちらちらむらむらと
飛散
(
とびち
)
る処へ
薄日
(
うすび
)
の
射
(
さ
)
すのが、……あれから見ると、
近間
(
ちかま
)
ではあるが、もみじに雨の降るように、こう
薄
(
うっす
)
りと光ってな、夕日に
時雨
(
しぐれ
)
が来た
風情
(
ふぜい
)
じゃ。
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
柱
(
はしら
)
のやうに
立
(
た
)
つたと
思
(
おも
)
ふと、ちやうど
箕
(
み
)
の
大
(
おほき
)
さに
見
(
み
)
えました、
爪
(
つめ
)
が
電
(
いなづま
)
のやうな
掌
(
てのひら
)
を
開
(
ひら
)
いて、
女
(
をんな
)
たちの
髮
(
かみ
)
の
上
(
うへ
)
へ
仙人
(
せんにん
)
の
足
(
あし
)
を
釣上
(
つりあ
)
げた、と
見
(
み
)
ますと、
天井
(
てんじやう
)
が、ぱつと
飛散
(
とびち
)
つて、あとはたゞ
黒雲
(
くろくも
)
の
中
(
なか
)
に
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“飛散”の意味
《名詞》
飛 散(ひさん)
飛び散ること。
(出典:Wiktionary)
飛
常用漢字
小4
部首:⾶
9画
散
常用漢字
小4
部首:⽁
12画
“飛”で始まる語句
飛
飛沫
飛騨
飛鳥
飛出
飛白
飛込
飛退
飛翔
飛行