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顛
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てん
ふりがな文庫
“
顛
(
てん
)” の例文
病人
(
びやうにん
)
は七
顛
(
てん
)
八
倒
(
たう
)
して
悲鳴
(
ひめい
)
を
上
(
あ
)
げるのが、
娘
(
むすめ
)
が
来
(
き
)
て
背中
(
せなか
)
へぴつたりと
胸
(
むね
)
をあてゝ
肩
(
かた
)
を
押
(
おさ
)
へて
居
(
ゐ
)
ると、
我慢
(
がまん
)
が
出来
(
でき
)
る、といつたやうなわけであつたさうな。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
而
(
しこう
)
して彼が九
顛
(
てん
)
十起、
堅忍
(
けんにん
)
不抜
(
ふばつ
)
、いよいよ窮していよいよ
画策
(
かくさく
)
し、いよいよ
蹶
(
つまず
)
きていよいよ奮うに至っては、恐らくは十の松陰あるも、また及ぶ所無けん。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
陸の
黒旋風
(
こくせんぷう
)
も水中では手も足も出ず、張順の思うままに
溺
(
おぼ
)
らされて、七
顛
(
てん
)
八倒の
飛沫
(
しぶき
)
をたてたが、またたちまち、もくもくもく……と水中深くに引きずり込まれた様子だった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
見ると
疎
(
うと
)
い提灯の灯に照らされて、藤屋の萬兵衞が七
顛
(
てん
)
八
倒
(
たう
)
の苦悶を續けて居るのです。
銭形平次捕物控:108 がらツ八手柄話
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
滔々
(
たう/\
)
たる
水路
(
すゐろ
)
五百
余里
(
より
)
を
流
(
なが
)
れて東海に入り、
巨濤
(
こたう
)
に千
倒
(
たう
)
し風波に万
顛
(
てん
)
すれども
断折
(
だんせつ
)
砕粉
(
さいふん
)
せず、
直身
(
ちよくしん
)
挺然
(
ていぜん
)
として我国の
洋中
(
おきなか
)
に
漂
(
たゞよ
)
ひ、北海の地方に
近
(
ちか
)
より、
椎谷
(
しひや
)
の
貧民
(
ひんみん
)
に
拾
(
ひろは
)
れて
始
(
はじめ
)
て水を
辞
(
はな
)
れ
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
と込上げ
揉立
(
もみた
)
て、
真赤
(
まっか
)
になった、七
顛
(
てん
)
八
倒
(
とう
)
の
息継
(
いきつぎ
)
に、つぎ
冷
(
ざま
)
しの茶を取って、がぶりと遣ると
売色鴨南蛮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
滔々
(
たう/\
)
たる
水路
(
すゐろ
)
五百
余里
(
より
)
を
流
(
なが
)
れて東海に入り、
巨濤
(
こたう
)
に千
倒
(
たう
)
し風波に万
顛
(
てん
)
すれども
断折
(
だんせつ
)
砕粉
(
さいふん
)
せず、
直身
(
ちよくしん
)
挺然
(
ていぜん
)
として我国の
洋中
(
おきなか
)
に
漂
(
たゞよ
)
ひ、北海の地方に
近
(
ちか
)
より、
椎谷
(
しひや
)
の
貧民
(
ひんみん
)
に
拾
(
ひろは
)
れて
始
(
はじめ
)
て水を
辞
(
はな
)
れ
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
顛
漢検準1級
部首:⾴
19画
“顛”を含む語句
顛倒
顛覆
七顛八倒
顛末
酒顛童子
顛落
主客顛倒
冠履顛倒
鉢顛闍梨
引顛返
動顛
顛動
山顛
顛沛
造次顛沛
顛顛道人
顛狂
顛木
顛当
顛堕
...