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鏖
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みなごろし
ふりがな文庫
“
鏖
(
みなごろし
)” の例文
伜幸吉には何の罪も無之、
飽
(
あく
)
までも成瀬屋を
怨
(
うら
)
むは此冠兵衞に候。その證據として近々一家を
鏖
(
みなごろし
)
に仕る可く隨分要心堅固に
被遊可
(
あそばさるべ
)
く候 頓首
銭形平次捕物控:150 槍の折れ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
あれも拙者などに云わせると売名上手の
肚
(
はら
)
なし書生だ、回天詩史の中に『
即
(
すなは
)
ち直に夷人の舎に入り臂力を
掉
(
ふる
)
ひ、夷虜を
鏖
(
みなごろし
)
にし』
新潮記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
五十万
円
(
ママ
)
を以て三隻の
水雷船
(
すいらいせん
)
を造り、以て敵を
鏖
(
みなごろし
)
にすべしなど真に一
場
(
じょう
)
の
戯言
(
ぎげん
)
に
似
(
に
)
たれども、
何
(
いず
)
れの時代にもかくのごとき
奇談
(
きだん
)
は珍らしからず。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
また米を得るためには無数の
浮塵子
(
ふじんし
)
(うんかのこと)を
鏖
(
みなごろし
)
にせねばならず、単に薔薇の花を賞玩するためのみにも数万の
蚜虫
(
あぶらむし
)
を殺戮せねばならぬ
いわゆる自然の美と自然の愛
(新字新仮名)
/
丘浅次郎
(著)
濃紅
(
こべに
)
姫や、
家中
(
かちゅう
)
の人々を
鏖
(
みなごろし
)
にして、只自分独り生き残って、そうしてこの国の女王となって、勝手気儘な事をしようと思っておられるので御座いますぞ
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
▼ もっと見る
貴殿一家は間もなく
鏖
(
みなごろし
)
に会うであろう。一人ずつ、一人ずつ、次々と世にもいまわしき最期をとげるであろう
悪魔の紋章
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
鉄を
劈
(
つんざ
)
き、
巌
(
いはほ
)
を砕くの
例
(
ためし
)
、ましてや家を
滅
(
めつ
)
し、人を
鏖
(
みなごろし
)
にすなど、
塵
(
ちり
)
を吹くよりも
易
(
やす
)
かるべきに、
可恐
(
おそろ
)
しや事無くてあれかしと、お峯は
独
(
ひと
)
り
謂知
(
いひし
)
らず心を
傷
(
いた
)
むるなり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
村田嘲笑って曰く、「ひとつ官軍の奴共を、この狭隘の地に引入れて、
鏖
(
みなごろし
)
にして見せるかな」
田原坂合戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
「撃てッ! 撃てッ! パルチザンを
鏖
(
みなごろし
)
にしてしまうんだ! うてッ! うたんか!」
パルチザン・ウォルコフ
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
また『西域記』十二に
古
(
いにし
)
え
瞿薩旦那
(
くさたな
)
国王数十万衆を整えて東国の師百万を
拒
(
ふせ
)
ぎ敗軍し、王は
虜
(
いけど
)
られ将士
鏖
(
みなごろし
)
にさる、その地数十
頃
(
けい
)
血に染みて赤黒く絶えて
蘗草
(
くさ
)
なしと見ゆ、南インド
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
班超は非常手段の外に良策なきを覺り、不
レ
入
二
虎穴
一
不
レ
得
二
虎子
一
といふ警句を以て、その同伴者を激勵いたし、三十六人にて匈奴の一行を夜襲して、その正副使以下を
鏖
(
みなごろし
)
にした。
東漢の班超
(旧字旧仮名)
/
桑原隲蔵
(著)
然
(
しか
)
りといえども
乃祖
(
だいそ
)
元就
(
もとなり
)
、
寡兵
(
かへい
)
を
提
(
ひっさ
)
げ、
陶賊
(
とうぞく
)
を
厳島
(
いつくしま
)
に
鏖
(
みなごろし
)
にしたる、当年の
覇気
(
はき
)
豈
(
あ
)
に
悉
(
ことごと
)
く消沈し去らんや。天下一朝動乱の機あれば、先ず徳川幕府に向って楯を突くものは、長にあらざれば必らず薩。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
倅幸吉には何の罪も
無之
(
これなく
)
、
飽
(
あ
)
くまでも成瀬屋を
怨
(
うら
)
むは
此
(
この
)
冠兵衛に候。その証拠として近々一家を
鏖
(
みなごろし
)
に仕る可く随分要心堅固に
被遊可
(
あそばさるべ
)
く候 頓首
銭形平次捕物控:150 槍の折れ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
過激派討伐を命ぜられた限り、出来るだけ派手な方法を以て、そこらへんにいる、それに類した者をも
鏖
(
みなごろし
)
にしなければならない。こういう場合、派手というのは、残酷の同意語であった。
パルチザン・ウォルコフ
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
その復讐のために川手氏一家の
鏖
(
みなごろし
)
を企てたということ、犯人の一人の眼帯の男は本名を山本始といい、男装の女はその実の妹であることなどが分ったばかりで、二人とも変装をしていたので
悪魔の紋章
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「ソレッ。あの家の者を
鏖
(
みなごろし
)
にしてしまえ。あとは火を
放
(
つ
)
けて焼いてしまえ」
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
翌朝使人樹より下り賊の兵器もて群賊の尸に傷つけ、五百馬と宝を収め隣国王に面し、われ君のために群賊を
鏖
(
みなごろし
)
にし盗まれた品ことごとく返上すと
啓
(
もう
)
す、王人をして検せしむると群賊皆傷つき死せり
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
鏖
漢検1級
部首:⾦
19画
“鏖”を含む語句
鏖殺
鏖殺的