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きんがみ
ふりがな文庫
“
金紙
(
きんがみ
)” の例文
怪しげな洋服に
金紙
(
きんがみ
)
を着けて金モールと見せ、附け
髭
(
ひげ
)
をして西郷の如く
拵
(
こしら
)
え、竹の皮で作った船のような形の鍋を売る、一個一銭。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
そして、じぶんはにわのすみっこで、
雑草
(
ざっそう
)
や、いばらのなかに、ころがされていました。
金紙
(
きんがみ
)
の星はまだあたまのてっぺんについていました。
もみの木
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
四十
文
(
もん
)
にて
買
(
かひ
)
炮烙
(
はうろく
)
にて是を
煎
(
いり
)
金紙
(
きんがみ
)
に包み
鄭重
(
たいそう
)
らしくしてお
常
(
つね
)
に密と
渡
(
わた
)
しければお常は
喜
(
よろこ
)
び
金子
(
きんす
)
を玄柳に
遣
(
つかは
)
しお
熊
(
くま
)
倶々
(
とも/″\
)
厚
(
あつ
)
く禮を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
そのクリスマス・ツリーには、あかりや、
金紙
(
きんがみ
)
や、りんごが、どっさりつるさがっていて、そのまわりは、
人形
(
にんぎょう
)
やおもちゃの馬が、ぎっしり
並
(
なら
)
べてある。
キリストのヨルカに召された少年
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
太夫が立派な硯箱と
金紙
(
きんがみ
)
の短册とを出して、何んぞ書けといふので、大變に弱つたが、仕方なしに、「秋の田のかりほの庵のとまをあらみわが衣手は露に濡れつゝ」
父の婚礼
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
▼ もっと見る
桜の
釣板
(
つりいた
)
、
張子
(
はりこ
)
の鐘、それからアセチレン
瓦斯
(
ガス
)
の神経質な光。お前は
金紙
(
きんがみ
)
の
烏帽子
(
ゑぼし
)
をかぶつて、
緋鹿子
(
ひがのこ
)
の振袖をひきずりながら、恐るべく皮肉な
白拍子
(
しらびやうし
)
花子の役を勤めてゐる。
動物園
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
分からんでもいいや、それよりこの
襖
(
ふすま
)
が面白いよ。一面に
金紙
(
きんがみ
)
を張り付けたところは豪勢だが、ところどころに
皺
(
しわ
)
が寄ってるには驚ろいたね。まるで
緞帳芝居
(
どんちょうしばい
)
の
道具立
(
どうぐだて
)
見たようだ。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そして、一
本
(
ぽん
)
の
脊
(
せい
)
の
高
(
たか
)
い
常磐木
(
ときわぎ
)
を
中央
(
ちゅうおう
)
に
立
(
た
)
てかけて、それには、
金紙
(
きんがみ
)
や、
銀紙
(
ぎんがみ
)
が
結
(
むす
)
びつけてあり、また、いろいろの
紅
(
あか
)
や、
紫
(
むらさき
)
のおもちゃや、
珍
(
めずら
)
しい
果物
(
くだもの
)
などがぶらさがっていました。
酔っぱらい星
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
金紙
(
きんがみ
)
の鎧もあり
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
木のてっぺんには、ぴかぴか光る
金紙
(
きんがみ
)
の星をつけました。こんなにいろいろなものでかざりたてましたから、もみの木は、それこそ、見ちがえるように、りっぱになりました。
もみの木
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
舞台の真中に
金紙
(
きんがみ
)
の
烏帽子
(
えぼし
)
を
被
(
かぶ
)
って、真白に顔を塗りたてた女が、
棹
(
さお
)
のようなものを持ったり、落したり、
舞扇
(
まいおうぎ
)
を開いたり、つぼめたり、長い赤い
袖
(
そで
)
を
翳
(
かざ
)
したり、翳さなかったり
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
また、その頃に西郷鍋というものを売る
商人
(
あきんど
)
が来た。怪しげな洋服に
金紙
(
きんがみ
)
を着けて金モールと見せ、
附髭
(
つけひげ
)
をして西郷の如く
拵
(
こし
)
らえ、竹の皮で作った船のような形の鍋を売る、一個一銭。
思い出草
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
彼は日に一度位ずつその具足を身に着けて、
金紙
(
きんがみ
)
で拵えた
采配
(
さいはい
)
を振り舞わした。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
金
常用漢字
小1
部首:⾦
8画
紙
常用漢字
小2
部首:⽷
10画
“金紙”で始まる語句
金紙包