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遍
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べん
ふりがな文庫
“
遍
(
べん
)” の例文
「甚兵衛さん、
今日
(
きょう
)
のように
困
(
こま
)
ったことはありません。
狸
(
たぬき
)
の
鳴
(
な
)
き声を知らないのに、
鳴
(
な
)
けとなん
遍
(
べん
)
もいわれて、私はどうしようかと思いました」
人形使い
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
卑俗な
譬
(
たとえ
)
だけれど、
小児
(
こども
)
が何とかすると町内を三
遍
(
べん
)
廻らせられると言つた形で、此が大納言の
御館
(
みたち
)
を騒がした狂人であるのは言ふまでもなからう。
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
彗星は尾を強く二三
遍
(
べん
)
動かしおまけにうしろをふり向いて青白い霧を
烈
(
はげ
)
しくかけて二人を吹き落してしまいました。
双子の星
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「ウーム、そうか」弁円は太くうめいて、もう体を武者ぶるいが走ってならないように、手に持っていた半弓を、ぶん、ぶん、と二、三
遍
(
べん
)
弦
(
つる
)
鳴りを試みながら
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
桜
(
さくら
)
は
咲
(
さ
)
いたか、まだ
咲
(
さ
)
かぬ、
花
(
はな
)
より
団子
(
だんご
)
でお
茶
(
ちゃ
)
上
(
あ
)
がれ、お
茶
(
ちゃ
)
がすんだら三
遍
(
べん
)
回
(
まわ
)
って
煙草
(
たばこ
)
に
庄助
(
しょうすけ
)
。
長い名
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
▼ もっと見る
と声高らかに
詠誦
(
えいじゅ
)
する事三
遍
(
べん
)
にして、
件
(
くだん
)
の絵巻物を
傍
(
かたわら
)
の火炉中に投じ、一片の煙と化し
了
(
おわ
)
んぬ。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「どうもダイ
産
(
さん
)
としては地所程好いダイ産はありませんからナ」の百万
遍
(
べん
)
を聞かされた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「冗談ぢやありませんよ。女角力を見たのはたつた三
遍
(
べん
)
だけですよ」
銭形平次捕物控:113 北冥の魚
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
全身の力を
咽喉
(
のど
)
に集めて、わあと云う
懸声
(
かけごえ
)
をだした。それを一日に一万
遍
(
べん
)
やることになっていた。彼も他人の使わない洞穴を求めてその懸声をはじめた。そして、空腹になれば木の実を探しに往った。
仙術修業
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
あすは此いほりにて百万
遍
(
べん
)
をなしてお菊が
仏果
(
ぶつくわ
)
のいとなみにせん。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「三
遍
(
べん
)
まわっておじぎしろ」
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
そしてひばりの親子は二、三
遍
(
べん
)
お
辞儀
(
じぎ
)
をして、あわてて
飛
(
と
)
んで行ってしまいました。
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
そのまた
向
(
む
)
こうのあの山
越
(
こ
)
えて、この山
越
(
こ
)
えて、
桜
(
さくら
)
が
咲
(
さ
)
いて、お山のからすが
団子
(
だんご
)
ほしいとないた、ではない、
花
(
はな
)
より
団子
(
だんご
)
でお
茶
(
ちゃ
)
上
(
あ
)
がれ、お
茶
(
ちゃ
)
がすんだら三
遍
(
べん
)
回
(
まわ
)
って
煙草
(
たばこ
)
に
庄助
(
しょうすけ
)
さんが
長い名
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
しかし、自分の口からいったのでは、百万
遍
(
べん
)
説いたにせよ
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「あの人は私は知ってますよ。ニュウヨウクで二三
遍
(
べん
)
話したんです。大学生です。」
ビジテリアン大祭
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
遍
常用漢字
中学
部首:⾡
12画
“遍”を含む語句
一遍
遍照
何遍
遍歴
遍路
遍在
遍参
遍照院
定遍
遍照寺
光明遍照
遍路人
万遍
百万遍
遍満
遍身
萬遍
普遍
一遍上人
南無大師遍照金剛
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