“輪索(わな)” の例文
『宜(よろ)しい、私(わたし)は今(いま)は実(じつ)以(もっ)て二(にっ)ちも三(さっ)ちも行(ゆ)かん輪索(わな)に陥没(はま)ってしまったのです。もう万事休矣(おしまい)です覚悟(かくご)はしています。』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
其の葉の隙から時々白く、殆ど銀の斑点(はんてん)の如く光って見える空。地上にも所々倒れた巨木が道を拒んでいる。攀上(よじのぼ)り、垂下り、絡みつき、輪索(わな)を作る蔦葛(つたかずら)類の氾濫(はんらん)。総(ふさ)状に盛上る蘭類。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
『宜(よろ)しい、私(わたし)は今(いま)は實(じつ)以(もつ)て二(につ)ちも三(さつ)ちも行(ゆ)かん輪索(わな)に陷沒(はま)つて了(しま)つたのです。もう萬事休矣(おしまひ)です覺悟(かくご)はしてゐます。』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
思想(しさう)の人間(にんげん)が成熟(せいじゆく)の期(き)に達(たつ)して、其思想(そのしさう)が發展(はつてん)される時(とき)になると、其人間(そのにんげん)は自然(しぜん)自分(じぶん)がもう已(すで)に此(こ)の輪索(わな)に掛(かゝ)つてゐる遁(のが)れる路(みち)の無(な)くなつてゐるのを感(かん)じます。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
思想(しそう)の人間(にんげん)が成熟(せいじゅく)の期(き)に達(たっ)して、その思想(しそう)が発展(はってん)される時(とき)になると、その人間(にんげん)は自然(しぜん)自分(じぶん)がもうすでにこの輪索(わな)に掛(かか)っている遁(のが)れる路(みち)の無(な)くなっているのを感(かん)じます。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
其時(そのとき)には屹度(きつと)大學(だいがく)の分科(ぶんくわ)の教授(けうじゆ)にでもなつてゐたのでせう。無論(むろん)知識(ちしき)なるものは、永久(えいきう)のものでは無(な)く、變遷(へんせん)して行(ゆ)くものですが、然(しか)し生活(せいくわつ)と云(い)ふものは、忌々(いま/\)しい輪索(わな)です。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
その時(とき)にはきっと大学(だいがく)の分科(ぶんか)の教授(きょうじゅ)にでもなっていたのでしょう。無論(むろん)知識(ちしき)なるものは、永久(えいきゅう)のものでは無(な)く、変遷(へんせん)して行(ゆ)くものですが、しかし生活(せいかつ)と云(い)うものは、忌々(いまいま)しい輪索(わな)です。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)