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輪廓
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りんくわく
ふりがな文庫
“
輪廓
(
りんくわく
)” の例文
肩で暖簾を揉んで、
輪廓
(
りんくわく
)
が
霞
(
かす
)
むやうな眞白な顏を出したのは、二十一、二の女、素人とも玄人ともつかぬ、拔群の艶めかしさを發散させます。
銭形平次捕物控:045 御落胤殺し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
性質も沈むでゐるが、顏もくすむでゐる、
輪廓
(
りんくわく
)
の大きい割に顏に
些
(
ちつ
)
ともゆとりが無く
頬
(
ほゝ
)
は
剡
(
こ
)
けてゐる、鼻は
尖
(
とが
)
ツてゐる、口は妙に引締ツて
顎
(
あご
)
は思切つて大きい。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
だいいち
輪廓
(
りんくわく
)
のぼんやり白く光つてぷるぷるぷるぷる
顫
(
ふる
)
へてゐることでもわかります。
朝に就ての童話的構図
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
輪廓
(
りんくわく
)
といひ、
陰影
(
いんえい
)
と
云
(
い
)
ひ、
運筆
(
うんぴつ
)
といひ、
自分
(
じぶん
)
は
確
(
たしか
)
にこれまで
自分
(
じぶん
)
の
書
(
か
)
いたものは
勿論
(
もちろん
)
、
志村
(
しむら
)
が
書
(
か
)
いたものゝ
中
(
うち
)
でこれに
比
(
くら
)
ぶべき
出來
(
でき
)
はないと
自信
(
じしん
)
して、これならば
必
(
かなら
)
ず
志村
(
しむら
)
に
勝
(
か
)
つ
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
膝
(
ひざ
)
を
突
(
つ
)
いて
銀
(
ぎん
)
の
色
(
いろ
)
の
黒
(
くろ
)
く
焦
(
こ
)
げた
邊
(
あたり
)
から、
葛
(
くず
)
の
葉
(
は
)
の
風
(
かぜ
)
に
裏
(
うら
)
を
返
(
かへ
)
してゐる
色
(
いろ
)
の
乾
(
かわ
)
いた
樣
(
さま
)
から、
大福
(
だいふく
)
程
(
ほど
)
な
大
(
おほ
)
きな
丸
(
まる
)
い
朱
(
しゆ
)
の
輪廓
(
りんくわく
)
の
中
(
なか
)
に、
抱一
(
はういつ
)
と
行書
(
ぎやうしよ
)
で
書
(
か
)
いた
落款
(
らつくわん
)
をつく/″\と
見
(
み
)
て
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
かう主婦が二人の少年に
指
(
ゆびさ
)
して見せた。川を
跨
(
また
)
いだ大きな鉄橋は暗い
夜
(
よ
)
の闇の中に其
輪廓
(
りんくわく
)
をはつきりと描いて居た。珍らしいものにあくがれて居る兄弟の心は躍らざるを得なかつた。
朝
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
少し
公卿眉
(
くげまゆ
)
で、柔かい鼻筋、鼻の下が短かくて、心持受け口で、端麗と言つても宜い、
輪廓
(
りんくわく
)
の正しい
瓜實顏
(
うりざねがほ
)
、笑ふと僅かに笑くぼが
淀
(
よど
)
んで、背は少し高い方——手足の
華奢
(
きやしや
)
な
銭形平次捕物控:331 花嫁の幻想
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
そこで九万の軍隊は、もう
輪廓
(
りんくわく
)
もはつきりなつた。
北守将軍と三人兄弟の医者
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
お北の言葉で、次第に事件の
輪廓
(
りんくわく
)
が明かになつて行くやうです。
銭形平次捕物控:051 迷子札
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
下手人の
輪廓
(
りんくわく
)
が次第にはつきりして來ました。
銭形平次捕物控:161 酒屋忠僕
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“輪廓”の意味
《名詞》
輪廓(りんかく 「輪郭」に「同音の漢字による書きかえ」がなされる)
輪郭の別表記。
(出典:Wiktionary)
輪
常用漢字
小4
部首:⾞
15画
廓
漢検準1級
部首:⼴
14画
“輪廓”で始まる語句
輪廓的
輪廓線