貢献こうけん)” の例文
旧字:貢獻
明月記は千しやの書なれば七は六のあやまりとしても氷室をいでし六月の氷あしたまつべからず。けだし貢献こうけんの後氷室守ひむろもりが私にいだすもしるべからず。
おのれの身を犠牲ぎせいにして、社会に貢献こうけんするところあらんとするとか、あるいはこれ実に国家の事業なりとの意をほのめかす者がはなはだ多い。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
少し雨の降る日でも、菊太郎君のお供をして、健康に貢献こうけんする散歩だと思っていた。精神修養の一端とさえ考えていた。その初め菊太郎君が
勝ち運負け運 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
問題もんだい各自かくじその懷抱くわいほうするところ遠慮えんりよなく披瀝ひれきしたところのものが、所謂いはゆる建築けんちく根本義こんぽんぎ解決かいけつたいして如何いかなる暗示あんじあたへるか、如何いかなる貢献こうけんいたすかである。
建築の本義 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
それはこの話のヒントを与えて以後私の調べに貢献こうけんして下すった故園長の古い戦友、半崎甲平老人であります。
爬虫館事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
単に自分の好奇心を満足させるばかりではない。目下研究の学問に対してもっとも興味ある材料を給与する貢献こうけん的事業になる。こう態度が変化すると、精神が急に爽快そうかいになる。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それよりも、外科学の進歩に貢献こうけんする様な大研究を為しとげて欲しいということであった。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
秀吉はまず朝廷の疲弊ひへいしきった経済面に貢献こうけんをはかり、貧しい公卿を救恤きゅうじゅつするに努めた。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
明月記は千しやの書なれば七は六のあやまりとしても氷室をいでし六月の氷あしたまつべからず。けだし貢献こうけんの後氷室守ひむろもりが私にいだすもしるべからず。
世界ぜんたいから見ると人類同胞どうほう貢献こうけんするものが一番えらい。いいかね? わかったかね?
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
明らかに、それらの事は、国家に貢献こうけんする所のある政策だったが、よい事は、世人からいわれなかった。すべて彼の私生活と、権力のあらわれに対する反感で消されてしまった。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いかなる芸、いかなる職業においてもある一方面に練習をくわすぐれた者は世に貢献こうけんすることが多い。その専門の道については、たしかに普通人の標準に比し一人前以上の仕事する人である。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
延喜式えんぎしきに山城国葛城郡かつらきごほり氷室ひむろ五ヶ所をいだせり、六月朔日氷室より氷をいだして朝庭てうてい貢献こうけんするを、諸臣しよしんにも頒賜わかちたまふ年毎としごとれいなるよしなり。
かつまたおのれの事業にして繁昌はんじょうすれば、営業税も余計に収め、もって国家に対する負担ふたんも喜んで増し、また海外に輸出額がふえればこれまた国産に貢献こうけんすることであるからなおまた国のためになる。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
延喜式えんぎしきに山城国葛城郡かつらきごほり氷室ひむろ五ヶ所をいだせり、六月朔日氷室より氷をいだして朝庭てうてい貢献こうけんするを、諸臣しよしんにも頒賜わかちたまふ年毎としごとれいなるよしなり。
氷室ひむろは水のこほりををさめおくやうに諸書しよしよ注釈ちゆうしやくにも見えしが、水の氷れるは不潔ふけつなり、不潔をもつて貢献こうけんにはなすべからず。
氷室ひむろは水のこほりををさめおくやうに諸書しよしよ注釈ちゆうしやくにも見えしが、水の氷れるは不潔ふけつなり、不潔をもつて貢献こうけんにはなすべからず。