警告けいこく)” の例文
颶風はやてぎる警告けいこくのために、一人いちにんけまはつた警官けいくわんも、外套ぐわいたうなしにほねまでぐしよれにとほつて——夜警やけい小屋こやで、あまりのこと
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
うみいろつめていた船長せんちょうが、突然とつぜん危険きけん警告けいこくはっしましたが、もうまにあわなかった。ふねは、ひどいおとをたて、暗礁あんしょう衝突しょうとつしたのです。
船の破片に残る話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
しかしこの警告けいこくを待つまでもなかった。わたしはひと言も口答えをしようとは思わなかった。
いきつぎにみづもとめたが、注意ちうい水道すゐだう如何いかんこゝろみたたれかが、早速さそく警告けいこくしたのであらう。夢中むちうたれともおぼえてない。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ラジオは、天気予報てんきよほう時間じかんに、台風たいふうちかづいたことを警告けいこくしていました。源吉げんきちは、龍夫たつおのいた時分じぶんのことをおもした。なんでかれのいったことをわすれよう。
台風の子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あくる日、ガスパールおじさんのあとにくっついて、わたしは深いまっ暗な鉱山こうざんに下りて行った。かれはわたしにじゅうぶん気をつけるように言い聞かせたが、その警告けいこく必要ひつようはなかった。
奇蹟きせきが、あらわれるときは、かつて警告けいこくというようなものはなかったでしょう。そして、それは、やはり、こうした、ふだんのにあらわれたにちがいありません。
希望 (新字新仮名) / 小川未明(著)