こひ)” の例文
かくて彼等はあたかも迷ひ覺めしごとく去り、我等はかく多くのこひと涙をしりぞくる巨樹おほきのもとにたゞちにいたれり 一一二—一一四
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
その人の私のこひを容れて、こゝに來給ふべきをば、何故か知らねど、かたく信じ居※。生死の境に浮沈し居る此身の、一杯の清き水を求むべき手は、その人の手ならではと存※。
よつ其駁雑そのはくざつけづり、校訂かうてい清書せいしよし、豚児とんじ京水にゑがゝしめしもの三巻、書賈しよかこひおうじ老人につげゆるもつてしきしに、発販はつはん一挙いつきよして七百余部よぶひさげり。これより書肆しよし後編こうへんふ。
よつ其駁雑そのはくざつけづり、校訂かうてい清書せいしよし、豚児とんじ京水にゑがゝしめしもの三巻、書賈しよかこひおうじ老人につげゆるもつてしきしに、発販はつはん一挙いつきよして七百余部よぶひさげり。これより書肆しよし後編こうへんふ。
柏軒が春を納れたのは、俊のこひに従つたのだと伝へられてゐる。推するに女丈夫にして妬忌ときの念のなかつた俊は、四人の子を生んだ後、身の漸く疲顇ひすゐするを憂へて此請をなしたのであらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
十二月×日、予は子爵のこひに応じて、之をその病床に見たり、明子亦傍にありて、夜来発熱甚しと云ふ。予は診察の後、その感冒に過ぎざるを云ひて、ただちに家に帰り、子爵の為に自ら調剤しぬ。
開化の殺人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
そも/\これらの靈體は、我をして彼等に請ふの願ひを起さしめんとて皆ひとしくもだしゝなれば、いかで正しきこひに耳を傾けざらんや 七—九
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
我この常世とこよ状態ありさまを汝のをる處にて彼に説明ときあかすとも、こは汝のこひをわが否む能はざるが爲なれば咎むるなかれ。 三一—三三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
我自ら來れるにあらず、ひとりの淑女天より降れり、我そのこひによりともとなりて彼をたすけぬ 五二—五四
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)