総代そうだい)” の例文
旧字:總代
むかしは「名主なぬし」というのをつとめ、十年前ごろまでは村の、「総代そうだい」というのをやっていただけ、その貧乏がひじょうにめだつのでした。
あたまでっかち (新字新仮名) / 下村千秋(著)
此度このたび 英照皇太后陛下えいせうくわうたいごうへいか御大喪ごたいさうきましては、日本国中にほんこくぢう人民じんみん何社なにしやでも、総代そうだいとして一めいづゝ御拝観ごはいかんめに京都きやうとへ出す事に相成あひなりました。
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
そこでひとりの男が総代そうだいとなって、王様の住んでいられる宮殿きゅうでんへまいりました。そして、王様にこうもうし上げたんです。
巨男の話 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
さて、小僧ますをとりて酒を入れ候に、酒はこともなく入り、つい正味しょうみ一斗と相成あいなり候。山男おおいわらいて二十五文をき、瓢箪をさげて立ちり候おもむき、材木町総代そうだいより御届おとど有之これあり候。
紫紺染について (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
あるいは音楽とか卒業生総代そうだい答辞とうじとか、あるいは卒業生の演説えんぜつとかいろいろあるが、大学卒業式にして独り当時学校のみならず国民全般にとって重要と思うことは式場における名士の演説である。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
さいはひ師匠ししやうはマア寄席よせへもおなさいません閑人ひまじんでいらつしやる事でげすから、御苦労ごくらうながら三いうしや総代そうだいとして、貴方あなた京都きやうとつてくださるわけにはまゐりませんかと、円朝わたくしたのまれました。
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
そんならばわたしみんなの総代そうだいとして京都きやうときませうと受合うけあひました。
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)