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素焼
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すや
ふりがな文庫
“
素焼
(
すや
)” の例文
旧字:
素燒
「あたしは、すみれを
鉢
(
はち
)
に
移
(
うつ
)
してやりましょう。」と、
竹子
(
たけこ
)
さんはいって、すみれをば
地面
(
じめん
)
から
離
(
はな
)
して、
素焼
(
すや
)
きの
鉢
(
はち
)
の
中
(
なか
)
に
移
(
うつ
)
しました。
つばきの下のすみれ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「は」と才蔵は立ち上がりそのまま奥へ引っ込んだが、間もなく
素焼
(
すや
)
きの
瓶
(
かめ
)
を持って静かに再び現われた。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
おおどしよりのお
祖父
(
じい
)
さんは、とうとう、ストーブのうしろのすみっこへすわらされることになりましたし、むすこ夫婦は、おじいさんの食べるものを、
素焼
(
すや
)
きのせともののお皿へ
盛
(
も
)
りきりにして
としよりのお祖父さんと孫
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
わざわざ
素焼
(
すや
)
きにしても可、塩焼き、付け焼きともに可。宴会
土産
(
みやげ
)
の折り詰の焼き魚を利用するなども
狙
(
ねら
)
いである。この
雑炊
(
ぞうすい
)
には、
薬味
(
やくみ
)
ねぎに
刻
(
きざ
)
んだものを、混合さすことなどは賢明な方法である。
夜寒に火を囲んで懐しい雑炊
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
「きっと、
美
(
うつく
)
しい
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
くにちがいない。」と、みんなは、たのしみにして、それを
黒
(
くろ
)
い
素焼
(
すや
)
きの
鉢
(
はち
)
に、
別々
(
べつべつ
)
にして
植
(
う
)
えて
大事
(
だいじ
)
にしておきました。
青い花の香り
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
いつのまにか、
素焼
(
すや
)
きの
鉢
(
はち
)
の
中
(
なか
)
にも、
庭
(
にわ
)
の
花園
(
はなぞの
)
にも、やわらかな
土
(
つち
)
をやぶって、こはく
色
(
いろ
)
の
球根
(
きゅうこん
)
の
芽
(
め
)
が
顔
(
かお
)
を
見
(
み
)
せ、
太陽
(
たいよう
)
をしたって、のびようとするのでした。
雲のわくころ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
このとき、もう、
黒
(
くろ
)
い
素焼
(
すや
)
きの
鉢
(
はち
)
には、うす
紅
(
あか
)
い
芽
(
め
)
や、ねずみ
色
(
いろ
)
に
光
(
ひか
)
った
芽
(
め
)
が
出
(
で
)
ていました。
青い花の香り
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
甲
(
こう
)
のアネモネの
鉢
(
はち
)
は、
赤
(
あか
)
い
色
(
いろ
)
の
素焼
(
すや
)
きでした。
乙
(
おつ
)
のアネモネの
植
(
う
)
わっている
鉢
(
はち
)
も、やはり
同
(
おな
)
じ
色
(
いろ
)
をしていました。
丙
(
へい
)
のアネモネの
鉢
(
はち
)
は、
黒
(
くろ
)
い
色
(
いろ
)
の
素焼
(
すや
)
きでありました。この三つの
鉢
(
はち
)
は
並
(
なら
)
んでいました。
花と人の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“素焼(素焼き)”の解説
素焼きあるいは素焼(すやき、la: terra cocta、it: terra cotta、en: terracotta、テラコッタ)とは、
粘土を、釉薬をかけないまま、(焼き物としては)比較的低い温度で軽く焼き固める(焼成する)方法、およびそうしてできた焼き物のこと。釉を施さずに焼いた陶器。
最終的には釉薬をほどこした陶磁器を作る場合に、「本焼き」に入る前の段階として、成形した粘土を、一旦釉薬をかけずに焼き固めることや、そうしてできたもののこと。
(出典:Wikipedia)
素
常用漢字
小5
部首:⽷
10画
焼
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“素”で始まる語句
素人
素
素直
素性
素振
素気
素朴
素足
素姓
素破