目出度めでたき)” の例文
親類の顔に美くしきも無ければ見たしと思ふ念もなく、裏屋の友達がもとに今宵約束も御座れば、一まづいとまとしていづれ春永に頂戴ちやうだいの数々は願ひまする、折からお目出度めでたき矢先
大つごもり (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
もって今日の盛なるにいたりしは、国のために目出度めでたきことというべし。
小学教育の事 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
以前にまさる目出度めでたき家のしるし、叶の字かくれ無く栄え時めきぬ。
花のいろ/\ (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
右の通り御轉任ごてんにんにて八代將軍吉宗公と申上奉つる時に三十三歳なり寶永はうえい四年紀州家きしうけ御相續より十月とつき目にて將軍に任じ給ふ御運ごうん目出度めでたき君にぞありけるこれよつて江戸町々は申すにおよばず東は津輕つがるそとはま西は鎭西ちんぜい薩摩潟さつまがたまでみな萬歳ばんざい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
親類しんるいかほうつくしきもければたしとおもねんもなく、裏屋うらや友達ともだちがもとに今宵こよひ約束やくそく御座ござれば、一まついとまとしていづ春永はるなが頂戴ちやうだい數々かず/\ねがひまする、をりからお目出度めでたき矢先やさき
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
されどもお美尾みを病氣びやうきはお目出度めでたきかたなりき、三四がつころよりれとはさだかにりて、いつしかうめおつ五月雨さみだれころにもれば、隣近處となりきんじよ人々ひと/\よりおめで御座ござりますとあきらかにはれて
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)