“猪(いぬしゝ)” の例文
猪子(いぬしゝ)して(ママ)は大(おほき)なものよ、大方(おほかた)猪(いぬしゝ)ン中(なか)の王様(わうさま)が彼様(あんな)三角形(さんかくなり)の冠(かんむり)を被(き)て、市(まち)へ出(で)て来(き)て、而(そ)して、私(わたし)の母様(おつかさん)の橋(はし)の上(うへ)を通(とほ)るのであらう。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
清「お父様(とっさま)がお帰りだよ、おや/\あなたお一人でいけないからお手伝いが入(い)りましたか、猪(いぬしゝ)でも打ちましたか」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
愉快(おもしろ)いな、愉快(おもしろ)いな、お天気(てんき)が悪くつて外(そと)へ出(で)て遊(あそ)べなくつても可(いゝ)や、笠(かさ)を着(き)て蓑(みの)を着(き)て、雨(あめ)の降(ふ)るなかをびしよ/″\濡(ぬ)れながら、橋(はし)の上(うへ)を渡(わた)つて行(ゆ)くのは猪(いぬしゝ)だ。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
此節(このせつ)じやもう唯(たゞ)変(へん)な簟(きのこ)だ、妙(めう)な猪(いぬしゝ)の王様(わうさま)だと、をかしいばかりである、おもしろいばかりである、つまらないばかりである、見(み)ツともないばかりである、馬鹿(ばか)々々しいばかりである
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)