無罪むざい)” の例文
もし、子どもが、りんごを取れば、無罪むざいにしてやるし、銀貨のほうを取ったら、死刑しけいにするがよいと、うまいちえをだしました。
どろぼうをして拘引こういんされた男や、けんかをしてつかまった男がはじめに裁判さいばんを受けた。弁護人べんごにん無罪むざいっていたけれど、それはみんな有罪ゆうざい宣告せんこくされた。
あなかず孔中こうちゆう堂宇だうゝの二證據しようこで、石は雲飛うんぴのものといふにきまり、石賣は或人より二十兩出してかつしなといふことも判然はんぜんして無罪むざいとなり、かくも石は首尾しゆびよく雲飛の手にかへつた。
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
殺したるは富右衞門にて裁斷さいだんすみたりと雖も富右衞門は無罪むざいなりなんぢは大罪人なり若いま富右衞門が存命ぞんめいならば爾ぢは科人とがにんと成やと有しかば段右衞門冷笑せゝらわらひ一旦御仕置に成し富右衞門が只今此處へ出候はゞ其時は急度きつと白状はくじやう致すべしと言ければ大岡殿さらばとて與力に申付られ豫てやしなおきし富右衞門を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
わたしはカピがお寺にいたという事実に対して、自分の無罪むざい証拠しょうこだてることができるであろうか。
一橋本町一丁目家主八右衞門申上奉つり候さるふゆ御所刑おしおきに相成候彦兵衞せがれ彦三郎と申者父彦兵衞無罪むざいにして御所刑に相成候事私し申上方よろしからざる故也因ては父の敵に候へば討果うちはたし彦兵衞に手向たむけ度由申候に付公儀の御成敗ごせいばいは我々力に及ばずと申聞候へ共一かう得心とくしん仕つらず殊に若年と申大坂より一人罷下まかりくだり候儀亂心らんしんの樣に相見え旅宿承まは
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)