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滋養
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じよう
ふりがな文庫
“
滋養
(
じよう
)” の例文
すべては水の中の気持で生きなければならない。向って来るものはみんな喰べて、
滋養
(
じよう
)
にして、私は逞ましい魚にならなければならない。
渾沌未分
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
不思議だろう! こんな泥みたいな
塊
(
かたまり
)
から芽が出て来て、それからまた子を産むんだ、そしてそれが人間の口に這入って
滋養
(
じよう
)
になるんだ。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
それは、
会社
(
かいしゃ
)
で、
社長
(
しゃちょう
)
に
飲
(
の
)
ましてもらったようなぶどう
酒
(
しゅ
)
に、
滋養
(
じよう
)
になりそうな、
肉
(
にく
)
のかんづめでありました。
新しい町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
滋養
(
じよう
)
物を取らなければならぬので、
銭
(
ぜに
)
もないのに、いろいろなものを買って食った。
鯉
(
こい
)
、
鮒
(
ふな
)
、
鰻
(
うなぎ
)
、牛肉、
鶏肉
(
けいにく
)
——ある時はごいさぎを売りに来たのを十五銭に負けさせて買った。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
たとえばある連中によれば『善悪は
滋養
(
じよう
)
の
有無
(
うむ
)
なり』と云うのです。が、またほかの連中によれば『善悪は
味
(
あじわい
)
にほかならず』と云うのです。それだけならばまだしも簡単ですが……
不思議な島
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
予
腸窒扶斯
(
ちょうチフス
)
に
罹
(
かか
)
りたるとき、先生、
特
(
とく
)
に
駕
(
が
)
を
抂
(
まげ
)
られ、
枕辺
(
まくらべ
)
にて厚く家人に
看護
(
かんご
)
の
心得
(
こころえ
)
を
諭
(
さと
)
され、その上、予が
自
(
みず
)
から
搗
(
つ
)
きたる
精米
(
せいまい
)
あり、これは
極古米
(
ごくこまい
)
にして味軽く
滋養
(
じよう
)
も多ければ
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
こんどはどんなたべものに、この三つの成分がどんな
工合
(
ぐあい
)
に入っているか、それを云います。
凡
(
およ
)
そ、食物の中で、
滋養
(
じよう
)
に富みそしておいしく、また見掛けも大へん立派なものは
鶏
(
にわとり
)
です。
茨海小学校
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「なんでも、日本人の体質には、動物性の
滋養
(
じよう
)
よりも植物性の滋養のほうが適するんだそうですよ。どうも僕たちも知らず知らずのうちに脂肪の強い物ばかり
摂
(
と
)
りすぎていたんですね。」
万年青
(新字新仮名)
/
矢田津世子
(著)
滋養
(
じよう
)
スープ 冬 第二百八十 滋養スープ
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
そして
滋養
(
じよう
)
を与えるために白身の軽い
肴
(
さかな
)
を
煮
(
に
)
ていると、復一は男ながら母性の
慈
(
いつく
)
しみに痩せた身体もいっぱいに
膨
(
ふく
)
れる気がするのであった。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
お
母
(
かあ
)
さんは、
夕飯
(
ゆうめし
)
の
用意
(
ようい
)
をして、おなかをすかして
帰
(
かえ
)
ってくる
息子
(
むすこ
)
を
待
(
ま
)
っていられました。
自分
(
じぶん
)
にはなくても、
子供
(
こども
)
には、べつに
滋養
(
じよう
)
になりそうなお
肴
(
さかな
)
がついています。
夕焼けがうすれて
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
何となれば只今前論者の云われたようなトラピスト風の人間というものは今日全人類の一万分一もあるもんじゃない。やっぱりあたり前の人間には肉類は食料として
滋養
(
じよう
)
も多く美味である。
ビジテリアン大祭
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
見渡すと靄はかなり晴れて川岸の丘にはまた先に櫟林のあるところまでは畑続きの平地で、如何にも
滋養
(
じよう
)
のありそうな黒土に野菜が緑の点状に無数に並んでおります。農家が四つ五つ見えます。
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
“滋養”の意味
《名詞》
滋養(じよう)
栄養となるもの。
(出典:Wiktionary)
滋
常用漢字
小4
部首:⽔
12画
養
常用漢字
小4
部首:⾷
15画
“滋養”で始まる語句
滋養物
滋養浣腸
滋養分
滋養剤
滋養食
滋養麺麭