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えきしゃ
ふりがな文庫
“
易者
(
えきしゃ
)” の例文
「それはめでたいこった。きっと
美代子
(
みよこ
)
の
病気
(
びょうき
)
はなおってしまうだろう。」と、ちょうどあの
髪
(
かみ
)
の
長
(
なが
)
い、
易者
(
えきしゃ
)
がいったようなことをいわれました。
千代紙の春
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「上総屋の案内を知った者が、幾日かかっても解らないというのに俺が行ったところで解るわけはない。そいつは岡っ引より
易者
(
えきしゃ
)
へ行く方が早いぜ」
銭形平次捕物控:110 十万両の行方
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「お前は知らねえのか、ついこの間お邸に見えた藤崎周水という
易者
(
えきしゃ
)
がよ、あれが実は水戸の人で山崎譲という人だ」
大菩薩峠:08 白根山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
他の部屋には
人夫
(
にんぷ
)
や
蝙蝠傘
(
こうもりがさ
)
直しや
易者
(
えきしゃ
)
や
手品師
(
てじなし
)
や
叩
(
たた
)
き大工といったような
手輩
(
てはい
)
が一緒くたにゴタゴタ住んでいた。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
「おや、もう一時。ちょっと、朝のうちに、お薬師様へお詣りして、帰りに、西の橋の
易者
(
えきしゃ
)
がよくあたるというので、
観
(
み
)
て貰って来たりしたものですからね」
かんかん虫は唄う
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
自分でも興味が出て来て研究しますから、好い加減な
易者
(
えきしゃ
)
よりも
造詣
(
ぞうけい
)
が深い積りです。博士になる筈ですよ
冠婚葬祭博士
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
叔母は
易者
(
えきしゃ
)
の手紙をひろげたなり、神山と入れ違いに来た女中の
美津
(
みつ
)
と、茶を入れる仕度に
忙
(
いそが
)
しかった。
お律と子等と
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
御米は歩き歩き、着物を着換える時、箪笥を開けたら、思わず一番目の抽出の底にしまってあった、新らしい位牌に手が触れた事を思いつづけて、とうとうある
易者
(
えきしゃ
)
の門を
潜
(
くぐ
)
った。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
若
(
わか
)
い
易者
(
えきしゃ
)
は、
彼
(
かれ
)
の
先生
(
せんせい
)
から、いかなるばあいでも、
相手
(
あいて
)
に
希望
(
きぼう
)
を
持
(
も
)
たせることを
忘
(
わす
)
れてはならぬといましめられた、その
教
(
おし
)
えを
実行
(
じっこう
)
したまでです。
だまされた娘とちょうの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「話し声に目がさめると、隣の部屋で、伊兵衛と
易者
(
えきしゃ
)
の
馬春堂
(
ばしゅんどう
)
がコソコソ話し合っています」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「とんでもない。娘はそれからも二三度姿を見せましたが、一言も口を利くことはございません。空葬式を出せと言ったのは、それ、伝法院の前にいつも出ているあの
易者
(
えきしゃ
)
——」
銭形平次捕物控:005 幽霊にされた女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
山崎と呼ばれた男は
易者
(
えきしゃ
)
のような風をしていたが、浴室の中へ入って来て小さい声で
大菩薩峠:08 白根山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
思案に沈んでいる
憐
(
あわ
)
れな人に、
易者
(
えきしゃ
)
がどんな希望と不安と
畏怖
(
いふ
)
と自信とを与えるだろうという好奇心に
惹
(
ひ
)
かされて、面白半分、そっと傍へ寄って、陰の方から
立聞
(
たちぎき
)
をする事がしばしばあった。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「見れば見るほど好くなりますって、
易者
(
えきしゃ
)
が申していました」
勝ち運負け運
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
やがて、
大通
(
おおどお
)
りへ
出
(
で
)
ようとすると、
路地
(
ろじ
)
の
片
(
かた
)
すみに、ちょうちんをつけた、
易者
(
えきしゃ
)
のいるのが、
目
(
め
)
に
入
(
はい
)
りました。
だまされた娘とちょうの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
さては、
飼犬
(
かいいぬ
)
に手を噛まれたのか。——持ち逃げの下手人はボロ
易者
(
えきしゃ
)
と道中師。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「黙っていろ、医者や
易者
(
えきしゃ
)
の心得もなきゃ御用は勤まらないぞ」
銭形平次捕物控:150 槍の折れ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
このとき、
集
(
あつ
)
まった
人々
(
ひとびと
)
の
中
(
なか
)
から、
頭髪
(
かみ
)
を
長
(
なが
)
くした
易者
(
えきしゃ
)
のような
男
(
おとこ
)
が
前
(
まえ
)
に
出
(
で
)
てきました。
千代紙の春
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あの
易者
(
えきしゃ
)
は当りませんよ。
銭形平次捕物控:282 密室
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
“易者”の意味
《名詞》
易による占いを業とするもの。
(出典:Wiktionary)
易
常用漢字
小5
部首:⽇
8画
者
常用漢字
小3
部首:⽼
8画
“易”で始まる語句
易
易々
易簀
易水
易経
易筮
易行道
易行
易占
易断