“美津”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みつ85.7%
みい14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
正吉の重みで梯子段はしごだんきしむと、お美津みつ悪戯いたずららしく上眼でにらんだ。——十六の乙女の眸子ひとみは、そのときあやしい光を帯びていた。
お美津簪 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
慎太郎はふと耳をすませた。誰かが音のしないように、暗い梯子はしごあがって来る。——と思うと美津みつが上り口から、そっとこちらへ声をかけた。
お律と子等と (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
何や……怪我けが貴方あんたは何やかて、美津みいさんは天人や、その人の夫やもの。まあ、二人して装束をお見やす、ひなを並べたようやないか。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
弟、妹の分にして、丸官はんにいやは言わせぬ。よって、安心おしやすや。え、嬉しいやろ。美津みいさんが、あの、嬉しそうなえ。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)