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旦暮
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たんぼ
ふりがな文庫
“
旦暮
(
たんぼ
)” の例文
啄木、永く都塵に埋もれて、
旦暮
(
たんぼ
)
身世
(
しんせい
)
の
怱忙
(
そうばう
)
に追はれ、意ならずして故郷の風色にそむくうちに、身は塵臭に染み、吟心また
労
(
つかれ
)
をおぼえぬ。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「人間は何でも売る物が多ければ多いほど
生活
(
くらし
)
がよくなりやすからな。延寿丹も江戸の水も、私の戯作も、みなこれ
旦暮
(
たんぼ
)
の資のためでげす。」
仇討たれ戯作
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
ところが徐庶その人は、幼少より親孝行で評判だったくらいですから、彼の胸中は、今、
旦暮
(
たんぼ
)
、老母を想うの情がいっぱいだろうと推察されます
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
身体強健、なおよく
鋤
(
くわ
)
を執り、
畚
(
もっこ
)
を
荷
(
にな
)
い、
旦暮
(
たんぼ
)
灌漑
(
かんがい
)
して
自
(
み
)
ずから楽んでおります。いわゆる
老而益壮
(
おいてますますさかん
)
なると申すは、この人の
謂
(
いい
)
でござりましょう。
禾花媒助法之説
(新字新仮名)
/
津田仙
(著)
しかし当時の優善の態度には、まだ真に
改悛
(
かいしゅん
)
したものとは
看做
(
みな
)
しにくい所があった。そこで
五百
(
いお
)
は
旦暮
(
たんぼ
)
周密にその挙動を監視しなくてはならなかった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
旦暮
(
たんぼ
)
に死するも
亦
(
また
)
瞑目
(
めいもく
)
すと言ふべし。
雨後
(
うご
)
花落ちて
啼鳥
(
ていてう
)
を聴く。
神思
(
しんし
)
殆
(
ほとん
)
ど
無何有
(
むかう
)
の
郷
(
さと
)
にあるに似たり。即ちペンを走らせて「わが家の古玩」の一文を
艸
(
さう
)
す。
わが家の古玩
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
都鄙の人心が戦乱のために朝夕
旦暮
(
たんぼ
)
恟々
(
きょうきょう
)
として何事も手につかず、すべて絶望の状態にあったとは信じ得ない。
東山時代における一縉紳の生活
(新字新仮名)
/
原勝郎
(著)
二年前両親に
逝
(
いな
)
れ、いと心細く世を送れる独身者なり、彼は性質素直にして謹み深く、余の壮年のごとく夜遊びもせず、いたずらなる情人も作らず、家に伝わる一畝の田を
旦暮
(
たんぼ
)
に耕し
耘
(
くさぎ
)
り
空家
(新字新仮名)
/
宮崎湖処子
(著)
仄聞
(
そくぶん
)
するに、曹操は二人の亡きあとへ、
毛玠
(
もうかい
)
、
于禁
(
うきん
)
を登用して、水軍の都督に任じ、もっぱら士気の刷新と調練に
旦暮
(
たんぼ
)
も怠らず——とかいわれていますが、元来
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
弥生
(
やよひ
)
ヶ岡の一週、
駿河台
(
するがだい
)
の三週、牛門の六閲月、我が一身の
怱忙
(
そうばう
)
を極めたる如く、この古帽も
亦
(
また
)
旦暮
(
たんぼ
)
街塵に
馳駆
(
ちく
)
して、我病める日の外には殆んど一日も休らふ事
能
(
あた
)
はざりき。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
抽斎は天下多事の日に際会して、
言
(
こと
)
偶
(
たまたま
)
政事に及び、武備に及んだが、
此
(
かく
)
の如きは
固
(
もと
)
よりその
本色
(
ほんしょく
)
ではなかった。抽斎の
旦暮
(
たんぼ
)
力を用いる所は、古書を講窮し、古義を
闡明
(
せんめい
)
するにあった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
早春風やはらいで
嫩芽
(
どんが
)
地上に萌ゆるより、晩冬の寒雪に草根の
害
(
そこな
)
はれむを憂ふるまで、
旦暮
(
たんぼ
)
三百六十日、生計の為めにすなる
勤行
(
ごんぎやう
)
は、やがて彼が心をして何日しか自然の心に近かしめ、
凭
(
よ
)
らしめ
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
“旦暮”の意味
《名詞》
朝と夕方。
少しの間、一朝一夕。
時機が差し迫っていること。
(出典:Wiktionary)
旦
常用漢字
中学
部首:⽇
5画
暮
常用漢字
小6
部首:⽇
14画
“旦”で始まる語句
旦那
旦
旦那様
旦夕
旦那樣
旦那衆
旦那寺
旦那方
旦藁
旦波