“嫩芽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わかめ66.7%
どんが16.7%
しんめ8.3%
ツマ8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
躑躅の灌木の群は丘の円味を一面に鳶色とびいろに覆うているその上へつぼみの花と嫩芽わかめとの萌しが色のうす葛をかけたように見えます。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
早春風やはらいで嫩芽どんが地上に萌ゆるより、晩冬の寒雪に草根のそこなはれむを憂ふるまで、旦暮たんぼ三百六十日、生計の為めにすなる勤行ごんぎやうは、やがて彼が心をして何日しか自然の心に近かしめ、らしめ
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
御本家の御女中方が灰色の麻袋を首に掛けて、桑の嫩芽しんめを摘みに御出おいでなさる時も、奥様は長火鉢にもたれて、東京の新狂言の御噂さをなさいました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
武蔵野は 今日は 焼きそ。わか草の嫩芽ツマもこもれり、冬草まじり