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方丈
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はうぢやう
ふりがな文庫
“
方丈
(
はうぢやう
)” の例文
方丈
(
はうぢやう
)
の室に近い書斎の隅には新らしい
薄縁
(
うすべ
)
りが一枚あり、その上には虫干しでも始まつたやうに古手紙が何本も並んでゐた。先生は僕にかう言つた。
文芸的な、余りに文芸的な
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
蜘
(
くも
)
網
(
あみ
)
をむすびて
九二
諸仏を繋ぎ、
燕子
(
つばくら
)
の
糞
(
くそ
)
九三
護摩
(
ごま
)
の
牀
(
ゆか
)
をうづみ、
九四
方丈
(
はうぢやう
)
九五
廊房
(
らうばう
)
すべて物すざましく荒れはてぬ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
いづれも
天竺
(
てんぢく
)
の名木で作つたものでせう、
色彩
(
しきさい
)
も
剥落
(
はくらく
)
してまことに
慘憺
(
さんたん
)
たる有樣ですが、男女二體の
彫像
(
てうざう
)
の内、男體の額に
鏤
(
ちりば
)
めた夜光の珠は
燦然
(
さんぜん
)
として
方丈
(
はうぢやう
)
の堂内を睨むのでした。
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
方丈
(
はうぢやう
)
聞かれ何事なるやと
尋
(
たづね
)
らるゝに水呑村百姓三五郎と申者御逢を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
荻
(
をぎ
)
一四六
尾花のたけ人よりもたかく
生茂
(
おひしげ
)
り、露は時雨めきて降りこぼれたるに、
一四七
三つの
径
(
みち
)
さへわからざる中に、堂閣の戸
右左
(
みぎひだり
)
に
頽
(
たふ
)
れ、
方丈
(
はうぢやう
)
一四八
庫裏
(
くり
)
に
縁
(
めぐ
)
りたる
廊
(
らう
)
も
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
▼ もっと見る
願ひ度と申
出
(
いで
)
しが百姓の
分際
(
ぶんざい
)
にて御
直
(
ぢき
)
に御目通りは叶ひ
難
(
がた
)
しと申せしかば
斯
(
かく
)
の仕合なりと言に
方丈
(
はうぢやう
)
は其者是へ
通
(
とほ
)
せと申さるゝゆゑ
侍者
(
じしや
)
の坊主
立出
(
たちいで
)
コレ
各々方
(
おの/\がた
)
鎭
(
しづ
)
まられよコリヤ百姓
和尚樣
(
をしやうさま
)
御
逢
(
あひ
)
成
(
なさ
)
るゝに因て此方へ通るべしと言を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
かけ
貴殿
(
きでん
)
には何人にて
何
(
いづれ
)
へ通り給ふや
當時
(
たうじ
)
本堂は
將軍
(
しやうぐん
)
の
若君
(
わかぎみ
)
天一坊樣の
御座所
(
ござしよ
)
と相成り我々晝夜相詰
罷
(
まかり
)
ありと
咎
(
とがむ
)
れば浪人は
拙者
(
せつしや
)
は當院の
住職
(
ぢうしよく
)
天忠和尚の許へ相通る者なりと答ふ然ば
暫時
(
ざんじ
)
此處に
御休息
(
ごきうそく
)
あるべし
其段
(
そのだん
)
拙者共より
方丈
(
はうぢやう
)
へ申通じ
伺
(
うかゞ
)
ひし上にて
御案内
(
ごあんない
)
せんといふに彼浪人も夫は
尤
(
もつと
)
もの事なりと
自分
(
じぶん
)
も番所へ上れば番人は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
“方丈”の意味
《名詞》
方丈(ほうじょう)
1丈四方の広さ。また、そのような部屋。
寺院の住持や長老の居所。
寺院の住持、住職。
(出典:Wiktionary)
“方丈”の解説
方丈(ほうじょう)は、
1丈四方の面積を指す。またその広さの部屋や建物の事で、「方」には四角形の意味(例:方墳、正方形など)が在り、「丈」の長さをもつ「方」ということ(本項目で記す)。
古代中国において、仙人が住む島とされた東方の三神山(蓬萊・瀛洲)の一つで、神仙が住む東方絶海の中央にあるとされる。方壷(ほうこ)とも呼ばれる。
(出典:Wikipedia)
方
常用漢字
小2
部首:⽅
4画
丈
常用漢字
中学
部首:⼀
3画
“方丈”で始まる語句
方丈記
方丈様