いは)” の例文
旧字:
次手ついでに云うと、この歌の一つ前に、「あしひきの山椿やまつばき咲く八峰やつを越え鹿しし待つ君がいはづまかも」(巻七・一二六二)というのがある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
自分は聖影のおん前に何か祭壇が設けられて居るであらう、白絹しらぎぬや榊でいはひ清められて居るであらうと想つて居たが少しも其辺そのへんの用意が見え無かつたので
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
延喜式祈年祭・六月月次つきなみ祭などの祝詞のりとに、「皇孫命すめみまのみことの御世を手長の御世と堅磐かきは常磐ときはいはひ奉る」
手長と足長:土蜘蛛研究 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
其の後一五〇御廟みべう一五一玉もてり、一五二丹青たんせいゑどりなして、稜威みいづあがめたてまつる。かの国にかよふ人は、必ずぬさをささげて一五三いはひまつるべき御神なりけらし。
かつみこぼしいはひつゝ
茴香 (新字旧仮名) / 末吉安持(著)
いはひ妻」などいう語は、現代の吾等には直ぐには頭に来ないが、繰返し読んでいるうちに馴れて来るのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
此の寺の護法は熊野の権現、金峯山蔵王きんぶせんざわう、白山の権現、長谷寺の龍蔵権現なり。龍蔵は大徳(泰澄)彼の寺に詣でゝ帰りけるに、随逐し給ひければ、いはひ奉るとぞ。清瀧権現は地主にておはするなり。
秋萩を妻鹿こそ、一子ひとりごに子たりといへ、鹿児かこじもの吾が独子ひとりごの、草枕旅にし行けば、竹珠たかだましじき垂り、斎戸いはひべ木綿ゆふでて、いはひつつ吾が思ふ吾子あこ
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
大洋おほうみをわれ渡らむにこの神をいはひてゆかな妻もろともに
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)