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敷布
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しきふ
ふりがな文庫
“
敷布
(
しきふ
)” の例文
そして背嚢から小さな
敷布
(
しきふ
)
をとり出してからだにまとい、
寒
(
さむ
)
さにぶるぶるしながら階段にこしかげ、手を
膝
(
ひざ
)
に組み眼をつむりました。
ガドルフの百合
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ある
朝
(
あさ
)
、お
初
(
はつ
)
は
台所
(
だいどころ
)
の
流
(
なが
)
しもとに
働
(
はたら
)
いていた。そこへ
袖子
(
そでこ
)
が
来
(
き
)
て
立
(
た
)
った。
袖子
(
そでこ
)
は
敷布
(
しきふ
)
をかかえたまま
物
(
もの
)
も
言
(
い
)
わないで、
蒼
(
あお
)
ざめた
顔
(
かお
)
をしていた。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
そればかりか、妹はうちのなかをきれいにかたづけたり、
寝床
(
ねどこ
)
に白いきれいな
敷布
(
しきふ
)
をきちんとかけたりしました。
十二人兄弟
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
すると、
敷布
(
しきふ
)
が
濡
(
ぬ
)
れても、からだのぬくもりで、
乾
(
かわ
)
くのに手間はかからない。これまでの経験で、そうすりゃきっと、
母
(
かあ
)
さんに見つからずにすむだろう。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
人は生活を赤裸々にして
羽毛蒲団
(
はねぶとん
)
の暖さと
敷布
(
しきふ
)
の
真白
(
ましろ
)
きが中に疲れたる肉を活気付けまた安息させねばならぬ。
夏の町
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
烟りは
椿
(
つばき
)
の
瓣
(
はなびら
)
と
蕊
(
ずい
)
に
絡
(
から
)
まつて
漂
(
たゞよ
)
ふ程濃く出た。それを
白
(
しろ
)
い
敷布
(
しきふ
)
の
上
(
うへ
)
に置くと、立ち
上
(
あ
)
がつて
風呂場
(
ふろば
)
へ行つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
『悲しんではいけない、ね、』と、多緒子が白い
敷布
(
しきふ
)
の上にうつ伏すやうになつて、うるんでる大きな瞳を、叱るやうにして見つめると、あわてゝ荷物をとりながら
珠
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
「何んにも云はなかつたの、私は顏に
敷布
(
しきふ
)
をかぶせて、壁の方を向いてゐたわ。」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
最初
(
さいしょ
)
のうちこそお
初
(
はつ
)
も
不思議
(
ふしぎ
)
そうにしていたが、
袖子
(
そでこ
)
から
敷布
(
しきふ
)
を
受
(
う
)
け
取
(
と
)
ってみて、すぐにその
意味
(
いみ
)
を
読
(
よ
)
んだ。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
机の上には快樂の女神バツカントの小さな石像が、牧場とも見る緑の
敷布
(
しきふ
)
の上に眞白く立つて居る。
新帰朝者日記
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
おりおり、北風が、冷たい
敷布
(
しきふ
)
のようにからだを包んで、どこかへ持って行こうとする。狐か、それともあるいは狼が、指の間や
頬
(
ほっ
)
ぺたに息をふきかけるようなことはないか。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
そして、また
壁
(
かべ
)
ぎわのところには、七つの小さな
寝
(
ね
)
どこが、すこしあいだをおいて、じゅんじゅんにならんで、その上には、みんな雪のように白い
麻
(
あさ
)
の
敷布
(
しきふ
)
がしいてありました。
白雪姫
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
私は彼女を二度と伯母とは呼ぶまいと
嘗
(
かつ
)
て誓つた。だが今となつてその誓ひを忘れて、破ることが罪だとは思はなかつた。私の指は、
敷布
(
しきふ
)
の外に出てゐる彼女の手をしつかりと握つてゐた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
みんなの前の木の
枝
(
えだ
)
に白い一枚の
敷布
(
しきふ
)
がさがっていました。
雪渡り
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
また、ある晩は、ちゃんと、適当の
距
(
へだた
)
りを置いて、
塀
(
へい
)
の
角
(
かど
)
に陣取っている夢を見た。その結果、なんにも知らずに、眠ったまま、
敷布
(
しきふ
)
の中へしてしまったのである。彼は眼をさました。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
ごちそうを食べおわると、かわいい、きれいなふたつのベッドに白い
敷布
(
しきふ
)
をかけてもらって、ふたりはそのなかに横になりました。ふたりは、まるで
天国
(
てんごく
)
にでもいるような気持ちでした。
ヘンゼルとグレーテル
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
又
(
また
)
敷布
(
しきふ
)
のように白かった。
楢ノ木大学士の野宿
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
“敷布”の意味
《名詞》
敷布団の上に敷く布。
(出典:Wiktionary)
敷
常用漢字
中学
部首:⽁
15画
布
常用漢字
小5
部首:⼱
5画
“敷布”で始まる語句
敷布団