握手あくしゅ)” の例文
それから町人ちょうにんいえよりの帰途かえり郵便局ゆうびんきょくそばで、かね懇意こんい一人ひとり警部けいぶ出遇であったが警部けいぶかれ握手あくしゅして数歩すうほばかりともあるいた。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
富田とみただんとモンクスがしっかと握手あくしゅした。左右七メートルへだててぱッと飛びのいた。その瞬間しゅんかんに、勇ましい試合開始のかね
柔道と拳闘の転がり試合 (新字新仮名) / 富田常雄(著)
王子はたれとも握手あくしゅをかわして、にぎやかに、またにこやかにわらっていました。そのあいだも、音楽は、この晴れがましい夜室にひびきつづけました。
そして、小人たちにおれいをいって、ひとりひとりに握手あくしゅをしました。それから、まま母にのぞみのものをもっていってあげようと、走ってかえりました。
祭司次長がすぐ進んで握手あくしゅしました。みんなは歓呼の声をあげ熱心に拍手してこの新らしい信者をむかえたのです。
ビジテリアン大祭 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
それから一時間わたしたちの所にいて、またわたしにやさしくキッスし、マチアとかた握手あくしゅをして、出て行った。
二人はもう仲よしになって、したしく握手あくしゅをしあうほどになりました。
街の少年 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
「ぼくはいつでもドノバン君と握手あくしゅしたいと思っているよ」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
青天白日の下に抱擁ほうよう握手あくしゅ抃舞べんぶする刹那せつなは来ぬであろうか。
謀叛論(草稿) (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
と、博士はくしは、信吉しんきちに、かた握手あくしゅをしました。
銀河の下の町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
祭司次長がすぐ進んで一人ずつ握手あくしゅしました。そして一人ずつ壇を下ってこっちの椅子にすわりました。歓呼と拍手とで一杯いっぱいでした。椅子が丁度うまい工合ぐあいにあったのです。
ビジテリアン大祭 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
ふたたび夫人ふじんはわたしにキッスした。そしてマチアと握手あくしゅをして、足早に歩いて行った。
キシさんも馬車から出てきて、メーソフとしっかり握手あくしゅしました。
金の目銀の目 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
ふたりはふたたびかたい握手あくしゅをした。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
「おじいさんと握手あくしゅをおし」と父親が言った。「そっとおいでよ。中気ちゅうきなのだから」
急いではねをひろげ姿勢を直し、大尉の居る方を見ましたが、またいつかうとうとしますと、こんどは山烏が鼻眼鏡はなめがねなどをかけてふたりの前にやって来て、大尉に握手あくしゅしようとします。
烏の北斗七星 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
そしてふたりは、笑いながら握手あくしゅしました。
金の目銀の目 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
けれども春が近くなるにしたがって、お客の数はだんだん少なくなった。芝居しばいがすむと一人ずつまた二人ずつ、子どもたちはやって来て、ジョリクールとカピとドルスに握手あくしゅをして行った。
「そうか、じゃ仕方ない。ともだちになろう、さあ、握手あくしゅしよう。」
月夜のでんしんばしら (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
トニイはみんなと握手あくしゅしていいました。
街の少年 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
お出しなさい。握手あくしゅをしましょう