掛合かけあひ)” の例文
こしらへ又其外の氣配きくばりも坊主でなければ萬事行屆ゆきとゞかず其の上掛合かけあひも致す旁々かた/″\以て汝は大役で有たナ先々まづ/\其儀は夫でし/\シテ願山ぐわんざん汝が世話を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
わずか六錢に掛合かけあひ此の拔掛は企てしなり昨日きのふ碓氷の働きと云ひ今ま此の素早さに三人の旅通せんを取られて後生畏るべしと舌を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
あま猛烈もうれつてるので、地主ぢぬし感情かんじやうがいして、如何どう中止ちうししてもらひたいと掛合かけあひるのである。
宗助そうすけ叔母をば仕打しうちに、これ目立めだつた阿漕あこぎところえないので、こゝろうちではすくなからずこまつたが、小六ころく將來しやうらいいて一口ひとくち掛合かけあひもせずにかへるのは如何いかにも馬鹿々々ばか/\しいがした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
付て御引取おんひきとり成るべしと申ゆゑそれより忠兵衞は早速さつそく甚太夫の方へ掛合かけあひしに父甚太夫も大いに喜び萬事すら/\と根引もすましかば文藏お時の兩人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
きゝ母子諸共おやこもろとも先番屋へ引上ひきあげ勘兵衞が後家の家主をよび段々だん/\掛合かけあひの上屆に及びしかば檢使けんし出張しゆつちやうにて勘兵衞後家ごけならびに太七が口書くちがき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)