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払
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はたき
ふりがな文庫
“
払
(
はたき
)” の例文
旧字:
拂
あとへもう一度
払
(
はたき
)
を掛けて、縁側を
拭
(
ふ
)
き直そう、と云う腹で、番手桶に水を汲んで控えていて、どうぞ御安心下さいましッさ。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
払
(
はたき
)
を持つやら、
箒
(
ほうき
)
やら、
団扇
(
うちわ
)
を
翳
(
かざ
)
しているものやら、どこに
透
(
すき
)
があって立ち込んだか、
鶯
(
うぐいす
)
がお居間の中に、あれあれという。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
島か、
光
(
みつ
)
か、
払
(
はたき
)
を掛けて——お待ちよ、
否
(
いいえ
)
、
然
(
そ
)
う/\……
矢張
(
やっぱり
)
これは、此の話の中で、
鰐
(
わに
)
に片足
食切
(
くいき
)
られたと云ふ土人か。
印度更紗
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
その中にやさしき顔のかの烏帽子
被
(
かぶ
)
れる
児
(
こ
)
の
払
(
はたき
)
をば、国麿の引取りて、
背後
(
うしろ
)
の
方
(
かた
)
に居て、片手を尻下りに結びたる帯にはさみて、
鷹揚
(
おうよう
)
に
指揮
(
さしず
)
するなり。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
厚紙もて
烏帽子
(
えぼし
)
を作りて
被
(
こうむ
)
り、
払
(
はたき
)
を腰に挿したるもの、
顱巻
(
はちまき
)
をしたるもの、十手を携えたるもの、
物干棹
(
ものほしざお
)
を
荷
(
にな
)
えるものなど、五三人左右に引着けて、
渠
(
かれ
)
は常に宮の
階
(
きざはし
)
の正面に身構えつ
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
それにもう内が台なしですからね、私が一週間も居なかった日にゃ、門前
雀羅
(
じゃくら
)
を張るんだわ。手紙一ツ来ないんですもの。今朝起抜けから、自分で
払
(
はたき
)
を持つやら、掃出すやら、大騒ぎ。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
さてその国麿はと想う、
渠
(
かれ
)
はいま東京に軍人にならむとて学問するとか。
烏帽子
(
えぼし
)
被
(
かぶ
)
りて、
払
(
はたき
)
掉
(
ふ
)
りしかの愛らしき児は、
煎餅
(
せんべい
)
をば焼きつつありとぞ。
物干棹
(
ものほしざお
)
持てりしは、県庁に給仕勤むるよし。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
あとは
往来
(
ゆきき
)
がばったり絶えて、魔が通る
前後
(
あとさき
)
の寂たる
路
(
みち
)
かな。
如月
(
きさらぎ
)
十九日の日がまともにさして、土には
泥濘
(
ぬかるみ
)
を踏んだ足跡も
留
(
とど
)
めず、さりながら風は
颯々
(
さつさつ
)
と冷く吹いて、
遥
(
はるか
)
に高い処で
払
(
はたき
)
をかける。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
払
常用漢字
中学
部首:⼿
5画
“払”を含む語句
払暁
引払
咳払
煤払
厄払
塵払
逐払
打払
売払
追払
酔払
払拭
払下
取払
所払
誓文払
払子
支払
掻払
厄介払
...