“取払”のいろいろな読み方と例文
旧字:取拂
読み方割合
とりはら50.0%
とりはらい33.3%
とりはらわ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
じつはね。」とおとよは同じ言葉を繰返くりかへして、「駒込こまごめのお寺が市区改正しくかいせい取払とりはらひになるんだとさ。 ...
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
わたくしの尋ねるのは、行倒れではないが、前に埋めてあった寺が取払とりはらいになって、こっちへ持って来られた仏です。そういう時、石塔があれば石塔も運んで来るでしょう。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
藤十郎のお梶を見詰めるひとみが、異常な興奮で、燃え始めたのは無論である。人妻であると云う道徳的なしがらみ取払とりはらわれて、その古木がかえって、彼の慾情をつちかう、薪木たきぎとして投ぜられたようである。
藤十郎の恋 (新字新仮名) / 菊池寛(著)