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御成
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おなり
ふりがな文庫
“
御成
(
おなり
)” の例文
店を出て
御成
(
おなり
)
街道をずんずん須田町方面へと歩いて見た、町並みは少し変っているが、口入屋があったり、黒焼屋があったり
百姓弥之助の話:01 第一冊 植民地の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
享保
(
きょうほう
)
十一年に八代将軍吉宗は小金ヶ原で狩をしている。やはりその年のことであるというが、将軍の隅田川
御成
(
おなり
)
があった。
鐘ヶ淵
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
太閤殿下
御成
(
おなり
)
のために御殿を造ることになりまして、
鍛冶
(
かじ
)
や番匠を召し集め、秋の月見に間に合うように夜を日に継いで工事を急いでおりましたが
聞書抄:第二盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
師質心せきたるさまして参議君の
御成
(
おなり
)
ぞと大声にいへるに驚きて、うちよりししじもの
膝
(
ひざ
)
折ふせながらはひいでぬ
曙覧の歌
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
この二つの寺へ将軍が参詣される、いわゆる『
御成
(
おなり
)
』の日には、その沿道の屋敷々々は最も取締を厳重にし、或る時間内は全く火を焚く事さえなかった。
鳴雪自叙伝
(新字新仮名)
/
内藤鳴雪
(著)
▼ もっと見る
自動車は
御成
(
おなり
)
街道の電車の右側の
坦々
(
たんたん
)
たる道を、速力を加えて
疾駆
(
しっく
)
していた。万世橋迄は、もう三町もなかった。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
刺青
(
ほりもの
)
の膚に
滝
(
たき
)
なす汗を振りとばして、
車坂
(
くるまざか
)
を
山下
(
やました
)
へぶっつけ
御成
(
おなり
)
街道から筋かえ御門へ抜けて八
辻
(
つじ
)
の
原
(
はら
)
。
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
それなら宜い鹽梅で、笹野の旦那(與力筆頭笹野新三郎)は明日の
御成
(
おなり
)
の御檢分で、傳通院に御出役になつて居ります。先刻途中でお目にかゝつて申上げると、直ぐ平次を
銭形平次捕物控:173 若様の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
代助はそれから夜の二時頃
広
(
ひろ
)
い
御成
(
おなり
)
街道を
通
(
とほ
)
つて、
深夜
(
しんや
)
の
鉄軌
(
レール
)
が、
暗
(
くら
)
い
中
(
なか
)
を
真直
(
まつすぐ
)
に
渡
(
わた
)
つてゐる
上
(
うへ
)
を、たつた
一人
(
ひとり
)
上野
(
うへの
)
の
森
(
もり
)
迄
来
(
き
)
て、さうして電燈に照らされた
花
(
はな
)
の
中
(
なか
)
に
這入
(
はい
)
つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ところで、
御成
(
おなり
)
街道の日本亭の楽屋で見習いになってマゴマゴしていると、三日目です。二人三人休席の者があって、前座が二度上がりをしましたが、いくらやってもあとが来ません。
初看板
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
宮様の今
御成
(
おなり
)
とや扇置く
五百五十句
(新字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
空模様が
険呑
(
けんのん
)
であったのに、道具を肩にして出かけると、はたして
御成
(
おなり
)
街道から五軒町の裏を
妻恋坂
(
つまこいざか
)
にのぼりかけた時分に、夕立の空からポツリポツリ。
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
御成
(
おなり
)
街道へさしかかる頃から、雷鳴と電光が強くなって来たので、臆病な私は用心して
眼鏡
(
めがね
)
をはずした。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
押しつけるような
閑静
(
のどか
)
のなかを、直ぐ前の
御成
(
おなり
)
街道をゆく鳥追いの唄三味線が、この、まさに降らんとする血の雨も知らず、
正月
(
はる
)
を
得顔
(
えがお
)
に、
呑気
(
のんき
)
に聞えて来ていた。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
代助はそれから夜の二時頃広い
御成
(
おなり
)
街道を通って、深夜の
鉄軌
(
レール
)
が、暗い中を真直に渡っている上を、たった一人上野の森まで来て、そうして電燈に照らされた花の中に這入った。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「野々宮さんに御
逢
(
あ
)
ひになつてから、心細く
御成
(
おなり
)
になつたの」
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ここに藩主の
御成
(
おなり
)
の
間
(
ま
)
がある。
大菩薩峠:29 年魚市の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
“御成”の解説
御成(おなり・御成り)とは、貴人、天下人、将軍らが外出すること。
(出典:Wikipedia)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
成
常用漢字
小4
部首:⼽
6画
“御成”で始まる語句
御成道
御成街道
御成門
御成敗
御成仏
御成人遊
御成御殿
御成長遊
御成門外
御成敗奉行人