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御山
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おやま
ふりがな文庫
“
御山
(
おやま
)” の例文
「豆腐屋の癖に西郷隆盛のような顔をしているからおかしいんだよ。時にこう、
精進料理
(
しょうじんりょうり
)
じゃ、あした、
御山
(
おやま
)
へ登れそうもないな」
二百十日
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
この両者の縫合線は、黒部川の支流東沢に沿い、南は
樅沢
(
もみさわ
)
岳附近に至り、北は
御山
(
おやま
)
谷の屈曲点附近を過ぎているとのことである。
黒部峡谷
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
でも何もそんな
難
(
むずか
)
しい
御山
(
おやま
)
ではありません。
但
(
ただ
)
此処
(
ここ
)
は
霊山
(
れいざん
)
とか申す事、酒を
覆
(
こぼ
)
したり、竹の皮を
打棄
(
うっちゃ
)
ったりする
処
(
ところ
)
ではないのでございます。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一行は一ノ越から
御山
(
おやま
)
谷を途中まで下り、二〇五〇メートルくらいの尾根を越して中の谷へおり、のちここへ登ってきたものであろうと思う。
単独行
(新字新仮名)
/
加藤文太郎
(著)
近頃日光の
御山
(
おやま
)
が
頻
(
しきり
)
に荒出して、
何処
(
どこ
)
やらの天領では
蛍
(
ほたる
)
や
蛙
(
かわず
)
の
合戦
(
かっせん
)
に
不吉
(
ふきつ
)
の
兆
(
しるし
)
が見えたとやら。
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
木曾のナア木曾の
御山
(
おやま
)
はお月を抱きやる
私
(
わし
)
も抱たや
私
(
わし
)
も抱たやお
十七
(
じふしち
)
を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
まだ午前であつたが、湯殿山の
谿合
(
たにあひ
)
にかかると風の工合があやしくなつてきてたうとう『
御山
(
おやま
)
』は荒れ出して来た。豪雨が全山を
撫
(
な
)
でて降つてくるので、
笠
(
かさ
)
は飛んでしまひ、
蓙
(
ござ
)
もちぎれさうである。
念珠集
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
同国北会津郡
門田
(
もんでん
)
村大字
御山
(
おやま
)
の乾飯沢なども、今ではホシイイザワと訓ませているが、元はカレイザワかも知れず、現に田に注ぐわずかの水流に、八幡太郎義家
乾飯
(
ほしい
)
を洗ったという口碑を存している。
地名の研究
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「殺しがあつたんですよ、——尤も斬つたのは浪人
乍
(
なが
)
ら
歴
(
れつき
)
とした武家で、斬られた方は油蟲のやうな安惡黨だから、こいつは場所次第では、無禮討でも濟んだ筈ですが、困つたことに車坂御門の側で、最初に驅け付けたのは
御山
(
おやま
)
同心だ」
銭形平次捕物控:167 毒酒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
御山
(
おやま
)
が曇る
おさんだいしよさま
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
劒岳の南を流れる劒沢の雪渓は白馬の大雪渓よりも長い、
御山
(
おやま
)
谷、
御前
(
ごぜん
)
谷、
内蔵之助
(
くらのすけ
)
谷などの雪渓も、皆白馬のものに比して優るとも劣るものではない。
白馬岳
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
「
御山
(
おやま
)
へ
御登
(
おあが
)
りやすのどすか、案内しまほうか、ホホホ
妙
(
けったい
)
な
所
(
とこ
)
に寝ていやはる」とまた
目暗縞
(
めくらじま
)
が下りて来る。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
御山
(
おやま
)
へ花を取りに、と返事すると、ふんそれならば
可
(
よ
)
し、
小父
(
おじ
)
が
同士
(
どうし
)
に行って
遣
(
や
)
るべい。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お
撒
(
ま
)
きやれお道者
御山
(
おやま
)
の天気もよかろうに
こども風土記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
眺望広豁、遠く富士
及
(
および
)
赤石山脈の諸山を望む。八時十五分、出発。
御山
(
おやま
)
谷を下り、十一時三十五分、中ノ谷。昼食。午後十二時四十分、出発。一時、刈安峠(温谷峠)頂上。
黒部川奥の山旅
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
さあ、
此処
(
ここ
)
からが
目差
(
めざ
)
す
御山
(
おやま
)
というまでに、
辻堂
(
つじどう
)
で
二晩
(
ふたばん
)
寝ました。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
同君は大正三年八月に
御山
(
おやま
)
沢(頂上直下から東微南を指して川上川に合流するもの)の北にある小沢から標高線の数字が記入してある尾根に取り付いて、其
儘
(
まま
)
頂上へ驀進したらしい。
利根川水源地の山々
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
“御山”で始まる語句
御山内
御山木
御山婦美