射落いおと)” の例文
ロミオ はて、そのねらひはづれた。戀愛神キューピッド弱弓よわゆみでは射落いおとされぬをんなぢゃ。處女神ダイヤナとくそなへ、貞操ていさうてつよろひかためて、こひをさな孱弱矢へろ/\やなぞでは些小いさゝか手創てきずをもはぬをんな
「カーニバルの余興です。巨人の射的場を作ろうという訳です。都会の盛り場によく見かける例の射的場です。敷島やバットを積重ねて、射落いおとしたら景品に貰えるあれです」
地獄風景 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
休んでいる芸人たちと楽屋外の裏通へ出て、その辺に並んでいる射的屋しゃてきやの店先に立ち、景物の博多はかた人形を射落いおとして見たり。やがてそれにもきれば再び二階の踊子部屋へ立戻るのである。
勲章 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
右大臣うだいじんちかねて、自分じぶんでもとほうみして、たつつけ次第しだい矢先やさきにかけて射落いおとさうとおもつてゐるうちに、九州きゆうしうほうながされて、はげしい雷雨らいうたれ、そののち明石あかしはまかへされ
竹取物語 (旧字旧仮名) / 和田万吉(著)
「君、射落いおとしってことを知っているかい?」
善根鈍根 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
ベンヺ まとならば、射落いおとすことは容易たやすからう。