委細ゐさい)” の例文
相述べ急ぎ登城あるべしとの事なり越前守委細ゐさい承知しようちし則ち馬を急し家來に申付火急くわきふの御用なり駕籠は跡よりまはせと申付麻上下あさがみしもに服を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
その次の日、彼女が委細ゐさいをブロクルハースト氏の前に持ち出すと、彼は、リード夫人が私の元々の保護者であるから、彼女に手紙を出さねばならぬと云つた。
隨分ヘマな證據を拵へたんだネ——平次はさう言はうとして口をつぐみました。萬七と爭つたところで仕樣がないと思つたのでせう。萬七は併し委細ゐさい構はず續けました。
和女そもじ殿御とのごは、それ、其處そこ胸元むなもとにおにゃってぢゃ。パリスどのもぢゃ。さゝ、尼御達あまごたち仲間中うちへ、たのうで和女そもじれておかう。あれ、夜番よばんるわ、委細ゐさいことあとで/\。
宗助そうすけこの返事へんじたいしてすくなからず不滿ふまんかんじたにはかんじたが、おな書信しよしんなかに、委細ゐさいいづ御面會ごめんくわいせつ云々うん/\とあつたので、すぐにも東京とうきやうきたいやうがして、じつう/\だがと
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
おもひそかはゝ委敷事くはしきことを語りければはゝおどろき今度の御呼出およびだしは吉三郎と對決たいけつさせんとの事なるべければ種々いろ/\御尋おんたづねあるならんが其時そのとき委細ゐさい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
名主五人組が立會つて檢屍けんしを受け、土地の御用聞大塚の重三が、委細ゐさい呑込んで探索にかゝりましたが、其處に居合せた錢形の平次の器量の惡さと言ふものはありません。
遣す程にもし無禮ぶれい振舞ふるまひ致す者あらば切捨きりすてに致せ予が手打も同前なるぞと仰せらる主税之助は委細ゐさいかしこまり奉つると直に支度を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
默つて熱心に耳を傾ける平次の樣子を見ると、千之助は委細ゐさい構はず言葉を續けます。
平次は委細ゐさい構はず、死骸の側にゐざり寄つて、その顏を隱した白い布を取りました。
銭形平次捕物控:260 女臼 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
平次は委細ゐさい構はず、座敷ざしきの上に不安な顏を押し並べた同勢を見渡しました。
そのうちに、飯田町の兼吉は、委細ゐさい構はず家の中を搜しました。
平次は次第に緊張しますが、八五郎の話は委細ゐさいかまはず續きます。
平次のとひ委細ゐさい構はずお越に突つ込んで行きました。
平次は委細ゐさい構はず調べを續けました。
錢形平次は委細ゐさい構はず續けるのです。