天王てんのう)” の例文
といって、がって、おうぎをつかいながらいをいました。四天王てんのうこえわせて拍子ひょうしをとりながら、ふしおもしろくうたうたいました。
大江山 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
正面しょうめん梅雪入道ばいせつにゅうどうをはじめ、四天王てんのう以下の大衆も、かたずをのんで、民部の太刀と伊那丸のようすとを見くらべていた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わたくしはその頃、四谷の石切横町に住んでいました。天王てんのうさまのそばでございます。父は五年以前に歿しまして、母とわたくしは横町にしもたぐらしを致していました。
蜘蛛の夢 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
穴山あなやまの四天王てんのう猪子伴作いのこばんさく足助主水正あすけもんどのしょう、その他の郎党ろうどうは、民部が神のごとき采配ぶりにたちまち頽勢たいせいりかえし、猛然もうぜん血槍ちやりをふるって追撃ついげきしてきた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
天子てんしさまはたいそうおよろこびになって、頼光らいこうはじめ保昌ほうしょうや四天王てんのうたちにたくさん御褒美ごほうびくださいました。
大江山 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
さすがの彼女もびっくりして、おかのあなたへ走りだすと、そのまえに、四天王てんのう佐分利五郎次さぶりごろうじが、八、九人の武士ぶしとともに、やりぶすまをつくってあらわれた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そしてそれからはおにが出て人をさらう心配しんぱいがなくなりましたから、京都きょうとの人たちはたいそうよろこんで、いつまでも頼光らいこうや四天王てんのうたちの手柄てがらかたつたえました。
大江山 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
はるあめのしとしとばんのことでした。平井保昌ひらいのほうしょうと四天王てんのう頼光らいこうのお屋敷やしきあつまって、おさけんでいました。みんないろいろおもしろいはなしをしているうちに、ふと保昌ほうしょう
羅生門 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
そこで金太郎きんたろう坂田金時さかたのきんとき名乗なのって、頼光らいこう家来けらいになりました。そして大きくなると、えらいおさむらいになって、渡辺綱わたなべのつな卜部季武うらべのすえたけ碓井貞光うすいのさだみつといっしょに、頼光らいこうの四天王てんのうばれるようになりました。
金太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)