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壓制
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あつせい
壓制、
僞善、
醜行を
逞うして、
以つて
是を
紛らしてゐる。
是に
於てか
奸物共は
衣食に
飽き、
正義の
人は
衣食に
窮する。
喧嘩好きの
少年、おまけに
何時も
級の一
番を
占めて
居て、
試驗の
時は
必らず
最優等の
成績を
得る
處から
教員は
自分の
高慢が
癪に
觸り、
生徒は
自分の
壓制が
癪に
觸り、
自分にはどうしても
人氣が
薄い。
「何うかして、此の
壓制の空氣を脱れたい。」
法律に
照しても
明白だ、
何人と
雖、
裁判もなくして
無暗に
人の
自由を
奪ふ
事が
出來るものか!
不埒だ!
壓制だ!
其意味の
繋がらぬ、
辻妻の
合はぬ
話は、
所詮筆にする
事は
出來ぬのであるが、
彼の
云ふ
所を
撮んで
云へば、
人間の
卑劣なること、
壓制に
依りて
正義の
蹂躙されてゐること