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地肌
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じはだ
ふりがな文庫
“
地肌
(
じはだ
)” の例文
クリスチャンスタッドのあたりの大きなジャガイモ
畑
(
ばたけ
)
——まだ
黒
(
くろ
)
ぐろと、
地肌
(
じはだ
)
を見せていました——の上を飛んだとき、ガンたちはさけびました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
溝渠
(
インクライン
)
はさぞ満々たる水を
湛
(
たた
)
えて走っていると思いのほか、なんと一滴の水もなく、カラカラに乾き切って
混凝土
(
コンクリート
)
の底は、灰色の
地肌
(
じはだ
)
を見せているのです。
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
孔雀がおしろいを落して黒い
地肌
(
じはだ
)
を見せるってわけのものだから、これは、カラスとでも改めたらいいんだ。
パンドラの匣
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
胸を刺されているのだろう。五十前後のデブデブ肥った男だった。土色の頭は、
地肌
(
じはだ
)
が露出して、絹糸のもつれたような毛が、
僅
(
わず
)
かに残っているにすぎなかった。
女妖:01 前篇
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
冬日の暖くさしこんだ
硝子
(
ガラス
)
窓の下に、
田鍋
(
たなべ
)
捜査課長の机があった。課長と相対しているのは、長髪のてっぺんから
地肌
(
じはだ
)
がすこし覗いている中年の長身の紳士だった。
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
色白の生まれつきなので、酔えば真っ赤になり、上からみると頭の
地肌
(
じはだ
)
まで赤くすけて見える。
風
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
午前中のその時刻の光線の
具合
(
ぐあい
)
で、
木洩
(
こも
)
れ
日
(
び
)
がまるで
地肌
(
じはだ
)
を
豹
(
ひょう
)
の皮のように美しくしている、その小さな坂を、ややもすると
滑
(
すべ
)
りそうな足つきで昇ってゆくその背の高い
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
それは彼女が身を売るまでに、
邪慳
(
じゃけん
)
な
継母
(
ままはは
)
との争いから、
荒
(
すさ
)
むままに任せた野性だった。
白粉
(
おしろい
)
が
地肌
(
じはだ
)
を隠したように、この数年間の生活が押し隠していた野性だった。………
奇怪な再会
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
兎も角も階下の応接間に通して置いて、大急ぎで鏡台の前にすわったが、
垢
(
あか
)
でよごれた顔の
地肌
(
じはだ
)
におしろいを
叩
(
たた
)
き込んで、小ざっぱりした
単衣
(
ひとえ
)
に着換えて降りて行く
迄
(
まで
)
には
細雪:01 上巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
伯耆
(
ほうき
)
の
印賀鉄
(
いんがてつ
)
、これを千草といって第一に推し、つぎに
石見
(
いわみ
)
の出羽鉄、これを刃に使い、南部のへい鉄、
南蛮
(
なんばん
)
鉄などというものもあるが、ねばりが強いので主に
地肌
(
じはだ
)
にだけ用立てる。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
そして、
芝草
(
しばくさ
)
がたいそううすいために、下の白い
石灰質
(
せっかいしつ
)
の
地肌
(
じはだ
)
が
輝
(
かがや
)
いてみえました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
その
翳
(
かげ
)
りが現れている期間は、お
白粉
(
しろい
)
を濃くすると、斜めに光線を透かした時に、
却
(
かえ
)
って真っ白な
地肌
(
じはだ
)
の下に鉛色の部分がくっきり
沈澱
(
ちんでん
)
して見えるので、
寧
(
むし
)
ろその期間はお白粉を薄くして
細雪:01 上巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
或る小高い
丘
(
おか
)
の頂きにあるお
天狗
(
てんぐ
)
様のところまで登ってみようと思って、私は、去年の落葉ですっかり
地肌
(
じはだ
)
の見えないほど埋まっているやや急な
山径
(
やまみち
)
をガサガサと音させながら上って行ったが
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
地
常用漢字
小2
部首:⼟
6画
肌
常用漢字
中学
部首:⾁
6画
“地”で始まる語句
地
地面
地方
地上
地獄
地震
地下
地主
地平線
地味