国人こくじん)” の例文
旧字:國人
は一こく友人ゆうじん送別会席上そうべつかいせきぜう見知みしりになつたR国人こくじんであつたので、わたしはいさゝか心強こゝろつよかんじて、みちびかるゝまゝにおくとほつた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
『ソラここを読んで見ろ』と僕の眼前めさきに突き出したのが例の君、臣をること犬馬けんばのごとくんばすなわち臣の君を見ること国人こくじんのごとし云々うんぬんの句である。
初恋 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
国家の最も憂うるところは、貧乏でもない、外敵でもない、宏大な官庁が無い事でもない、狭軌鉄道が広軌鉄道にならぬ事でもない、実に国人こくじん意気の沈滞と民心の腐敗とである。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
教会は余が自立し得る時にあたって余を捨てたり、教会我をすてし時に爾は我を取り挙げたり、余の愛するものさって余はますます爾に近く、国人こくじんに捨てられて余は爾のふところにあり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
ゆえに同じ国人こくじんのうちでも精神薄弱児とか精神異常者を測ればノルムにかなわぬ。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
幕府に雇わる亜米利加アメリカからかえってから塾生も次第に増して相替あいかわらず教授して居るうちに、私は亜米利加渡航をさいわいに彼の国人こくじんに直接して英語ばかり研究して、帰てからも出来るだけ英書を読むようにして
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
わたし数人すうにん男女だんじよのR国人こくじん紹介せうかいされて、それらの人達ひとたち力強ちからつよと一/\握手あくしゆをした。しかしたれたれだかおぼえてもゐられなかつた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
されども世には真正の愛国者にして国人こくじんに捨てられしものその人にともしからず、耶蘇基督いえすきりすとその一なり、ソクラトスその二なり、シピオ、アフリカナスその三なり、ダンテ、アリギエーリその四なり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
そこにはけないおうきな油絵あぶらえなどが、まどぎわにてかけてあつたりして、大入道おうにうどうのR国人こくじんが、この作者さくしやについて、意味いみについて説明せつめいしてくれたりしたが
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
第二章 国人こくじんに捨てられし時
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)