トップ
>
唐棧
>
とうざん
ふりがな文庫
“
唐棧
(
とうざん
)” の例文
新字:
唐桟
藍微塵か何かに
唐棧
(
とうざん
)
の
半纏
(
はんてん
)
を引っかけて、鼻のさきに手ぬぐいを結んでいる。あまり好い人相ではない。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
驚
(
おどろ
)
いて
見
(
み
)
かへるに
暴
(
あば
)
れ
者
(
もの
)
の
長吉
(
ちようきち
)
、いま
廓内
(
なか
)
よりの
歸
(
かへ
)
りと
覺
(
おぼ
)
しく、
浴衣
(
ゆかた
)
を
重
(
かさ
)
ねし
唐棧
(
とうざん
)
の
着物
(
きもの
)
に
柿色
(
かきいろ
)
の三
尺
(
じやく
)
を
例
(
いつも
)
の
通
(
とほ
)
り
腰
(
こし
)
の
先
(
さき
)
にして、
黒
(
くろ
)
八の
襟
(
ゑり
)
のかゝつた
新
(
あた
)
らしい
半天
(
はんてん
)
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
唐棧
(
とうざん
)
の上下に
藤倉
(
ふじくら
)
ぞうりをつっかけた、一見遊び人ふうと思えるふたりが、
弥造
(
やぞう
)
をこしらえながら、さっさと玉ころがし屋の奥へ消えると、ほどなくあわてふためきつつ、また姿を見せて
右門捕物帖:21 妻恋坂の怪
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
二番目のはずいぶんふるった道楽ものだった。
唐棧
(
とうざん
)
の着物なんか着て芸者買いやら吉原通いにさんざん使ってこれも死んだ。三番目のが今、無事で牛込にいる。しかし馬場下の家にではない。
僕の昔
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
唐棧
(
とうざん
)
ずくめの小粋ななり、色の浅黒い眼の鋭い、口もとのしまった好男子で、年はそちこち四十でもあろうか、小作りの体は敏捷らしく、五分の隙もない人品であったが、座布団の上へ腹這いになり
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
世
(
よ
)
にある
頃
(
ころ
)
の
唐棧
(
とうざん
)
ぞろひに
小氣
(
こき
)
の
利
(
き
)
いた
前
(
まへ
)
だれがけ、お
世辭
(
せじ
)
も
上手
(
じようず
)
、
愛敬
(
あいけう
)
もありて、
年
(
とし
)
の
行
(
ゆ
)
かぬやうにも
無
(
な
)
い、
父親
(
てゝおや
)
の
居
(
ゐ
)
た
時
(
とき
)
よりは
却
(
かへ
)
つて
店
(
みせ
)
が
賑
(
にぎ
)
やかなと
評判
(
ひやうばん
)
された
利口
(
りこう
)
らしい
人
(
ひと
)
の
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
とかくは
檜舞臺
(
ひのきぶたひ
)
と
見
(
み
)
たつるもをかしからずや、
垢
(
あか
)
ぬけのせし三十あまりの
年増
(
としま
)
、
小
(
こ
)
ざつぱりとせし
唐棧
(
とうざん
)
ぞろひに
紺足袋
(
こんたび
)
はきて、
雪駄
(
せつた
)
ちやら/\
忙
(
いそ
)
がしげに
横抱
(
よこだ
)
きの
小包
(
こづゝみ
)
はとはでもしるし
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
唐
常用漢字
中学
部首:⼝
10画
棧
部首:⽊
12画
“唐棧”で始まる語句
唐棧揃
唐棧格子