“とうざん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
唐桟75.9%
唐棧7.2%
東山7.2%
当山4.8%
逃竄2.4%
刀山1.2%
洞山1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その名刺には警視庁刑事巡査吉田虎蔵よしだとらぞうとある。虎蔵君と並んで立っているのは二十五六のせいの高い、いなせな唐桟とうざんずくめの男である。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
おどろいてかへるにあばもの長吉ちようきち、いま廓内なかよりのかへりとおぼしく、浴衣ゆかたかさねし唐棧とうざん着物きもの柿色かきいろの三じやくいつもとほこしさきにして、くろ八のゑりのかゝつたあたらしい半天はんてん
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
画楼というのは元来彩色を施した楼閣の意味だろうが、ここでは青楓氏の画室を指したつもりであり、東山とうざんというのは京のひがしやまを指したのである。
御萩と七種粥 (新字新仮名) / 河上肇(著)
科人とがにんはご神刑しんけいにかけます。ご領地りょうちのできごとなら知らぬこと、ご神縛しんばくの科人は当山とうざんのならいによってばっします」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鴨川かもがわの芸妓は幕吏に追われる志士を救い、寒駅の酌婦は関所破りの博徒に旅費を恵むことを辞さなかった。トスカは逃竄とうざんの貧士に食を与え、三千歳みちとせは無頼漢に恋愛の真情を捧げて悔いなかった。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「勢いにって人を凌いだものだ、刀山とうざんの獄を受けさすがいい」
続黄梁 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
差別と平等の理については、洞山とうざん大師(洞山悟本とうざんごほん大師は支那禅宗、曹洞宗の開祖です。唐の大中年の頃の人)の正偏五位しょうへんごいというのがありますから左に御紹介しましょう。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)