“とうさん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
父様62.5%
東山16.7%
父上4.2%
灯盞4.2%
燈盞4.2%
父樣4.2%
阿爺4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「参謀本部の翻訳をして、まだ学校なども独逸語を持っていますな——早瀬主税——と云う、あれは、貴娘の父様とうさんの弟子ですな。」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
仲哀ちゆうあい天皇の御世に又叛いて、神功皇后の三韓征伐の遠因をなしてゐるし、蝦夷えぞは勢力強大で、東海東山とうさんより奥羽地方にかけて蟠踞ばんきよし、長く化外の民として、平安時代に至る迄
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
「お切んなさいよ、さあ、早くよ。父上とうさんも知っていてよ、いんだわ。」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
父上とうさんに……聞いて……頂戴。」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
左右に古雅な絵模様あるふすま灯盞とうさんにお灯明が燃えている。回り廊下。庫裏くりと奥院とに通ず。横手の廊下に鐘がってある。
出家とその弟子 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
華老栓かろうせんはひょっくり起き上ってマッチを擦り、油じんだ燈盞とうさんに火を移した。青白い光は茶館の中の二間ふたまに満ちた。
(新字新仮名) / 魯迅(著)
狂風一陣きやうふういちぢんこずゑをうごかしてきたつたをりには、父樣とうさん母樣かあさん兄樣にいさんれも後生ごしやうかほせてくださるな、とて物陰ものかげにひそんでく、こゑはらわたしぼすやうにてわたしわる御座ござりました
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
国に居た頃でも、私が外から帰って来る、母やかないは無愛想でしても、女児やつ阿爺とうさん、阿爺と歓迎して、帽子ぼうしをしまったり、れはよくするのです。私もまったく女児を亡くしてがっかりしてしまいました。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)