“おとうさま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
阿父様66.7%
御父様20.0%
父上6.7%
阿爺6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
若い令嬢二人は、漱石氏の口から軽い皮肉が転がり出る度にかうした阿父様おとうさまを持つ事が出来た自分達の仕合せを喜んでゐるらしかつた。
「御姫様、御姫様、わたくしが御迎えにまいりましたから、もう御心配には及びません。さあ、早く、御父様おとうさまの所へ御帰りになる御仕度をなすって下さいまし。」
犬と笛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
私には昔から如何どういう者かこのうたがいがあるので、始終胸を痛めてるので御座ます、知らして益のない秘密だから父上おとうさまも黙ってお居でになるのでしょうけれど、私は是非それが知りたいので御座います。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
これりの話だよ、たれにもしらしてはなりませんよ。私がだ若い時分、お里の父上おとうさまえんづかない前にある男に言い寄られて執着しゅうねく追いまわされたのだよ。けれども私は如何どうしても其男の心に従わなかったの。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「そう阿爺おとうさまの悪口をおっしゃらなくってもいいわ。兄さんだって、もう書生じゃないから西洋菓子を食べたって大丈夫ですよ」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
阿爺おとうさまのよ」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)