“とうさま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
父様63.6%
父樣21.2%
藤様3.0%
舅父様3.0%
阿父3.0%
阿父様3.0%
養父様3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
父様とうさまがミンチン先生にお願いして下すったの。だって——ねえ、私、おあそびする時、自分でお話をこしらえて、自分に話してきかすからなの。
丁度自分が、お祖父樣ぢいさま父樣とうさま母樣かあさま姉樣ねえさま一所いつしよに、夕餐ゆうげ團欒まどゐ最中さなかに、此の聲が起るのだからたまらない。
水郷 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
お梶 あれ、藤様とうさまでござりましたか。いかい粗相をいたしました。御免下さりませ。(すぐ去ろうとする。ふと、気が付いたるごとく)
藤十郎の恋 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
お梶 藤様とうさまとしたことが、また真面目な顔をしてなんぞ、てんごうでもいうのじゃろう。(いざり寄りながら)こう進んだが、なんの用ぞいのう。
藤十郎の恋 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「はい……私も、お舅父様とうさまのおそばにこうしていれば、何となく、気が強うござります」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おお、お舅父様とうさま
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こんな事なら琴の代りに洋琴ピアノでも習って置けば善かった。英語も昔のままで、今はおおかた忘れている。阿父とうさまは女にそんなものは必要がないとおっしゃる。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ちらちらに昼のほたると竹垣にしたた連𧄍れんぎょうに、朝から降って退屈だと阿父様とうさまがおっしゃる。繻子しゅすの袖口は手頸てくびすべりやすい。絹糸を細長く目にいたまま、針差のくれないをぷつりと刺して立ち上がる。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)