“逃竄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とうざん66.7%
にげかく33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
総代輩困却して逃竄とうざんし、その後召喚するも出頭せず。よって警察所罰令により一円ずつの科料を課せり。
神社合祀に関する意見 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)
鴨川かもがわの芸妓は幕吏に追われる志士を救い、寒駅の酌婦は関所破りの博徒に旅費を恵むことを辞さなかった。トスカは逃竄とうざんの貧士に食を与え、三千歳みちとせは無頼漢に恋愛の真情を捧げて悔いなかった。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
二七心々の世の中となりしほどに、老いたるは山に逃竄にげかくれ、二八わかきは軍民いくさびとにもよほされ、けふは此所を焼きはらふ、あすは敵のよせ来るぞと、女わらべ東西をちこちに逃げまどひて泣きかなしむ。